まず、最初に断っておきますが、 ① アーティクル、レター2報のSTAPネイチャー論文に不正があるか否かということ。 ② 2報の論文で立論されたSTAP細胞【刺激惹起性多能性獲得幹細胞(スティミュラス-トリガード《引き金が引かれた》・アクィジション・プリュポーテンシィ・セルズ=Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells=当初、アニマル・カルスと呼ばれていたものを笹井博士が改名:注ES細胞もiPS細胞も、STAP細胞も“多能性細胞”で“万能細胞”ではありません!)】や、STAP幹細胞や、胎盤の形成にも寄与するFI幹細胞などが樹立できるという“STAP現象”の有無。 ↑の2つは全く次元の違う問題であることを確認します。
① は小保方さんをはじめとした論文執筆者の名誉・社会的地位・基本的人権に関する法的な問題。 ② は、科学のコミュニティーの中で論争、研究、論文発表の中で徐々に明らかになっていくべきものである科学的問題で、素人は見守るだけしか術がありません。
② については、世界的知性であられた故笹井博士が、2014年04月16日の記者会見において、提示された『STAP現象を前提にしないと容易に説明できない部分』すなわち【A) ライブ・セル・イメージング(顕微鏡ムービー)B) 特徴ある細胞の性質C) 胚盤胞の細胞注入実験(キメラマウス実験)の結果は、反証仮説としての「ES細胞などの混入」「自家蛍光によるアーティファクト」などでは説明できない。】の遺言ともいえる存在根拠は寸毫なりとも毀損されていなのです。
例えば、骨格筋が負傷したときに強い刺激によってリプログラミングが発生し、開始され得ることを明らかにするという、 Characterization of an Injury Induced Population of Muscle-Derived Stem Cell-Like Cells Kinga Vojnits, HaiYing Pan, Xiaodong Mu & Yong Li Scientific Reports 5, Article number: 17355 (2015) Published online:27 November 2015 ↑ というような論文も発表されているのです。
須田桃子氏は、ネイチャー誌の、日本の雑誌でいうなら、『編集後記』のような記事に、『STAP再訪(STAP revisited)』というのがあって、その中で、 “Reanalysis of the controversy provides a strong example of the self-correcting nature of science”( 23 September 2015) という、その後のネイチャー誌自身が報じた二報のSTAP論文に対する自己検証として、STAPに対する論争についての端的な例として二つの有力なレビュー【review(論評・報告)】を掲載・再検討しているだけの文章を鬼の首をとったかのように、『ネイチャーは論説欄で「論文撤回時の説明はSTAP現象が本物である可能性を残していたが、2本の報告は現象が本当ではないことを立証した」とコメントした。』という大嘘記事を書くようなレベルの人ですからね。それに追従した他のメディアは、この単なる『レビュー』を「STAPが存在しないことを証明した『論文』が発表された」かのような捏造報道。