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Customer Review

on May 8, 2011
私は先に読んだ同作者のアクセルワールドが肌に合いませんでした。
しかし、本作はイラストが非常に魅力的だったため、
読まずに決別するには惜しいと思い、この本を手に取りました。
そういった立場からのレビューを記述させていただきます。

それではまずは、簡単に総評から。

華やかな世界観に立ち込める不穏な雰囲気。読み易い地の文。王道の展開。
専門用語やゲームの技名なども分かり易く説明がされ、
ゲームなどをある程度知っている人ならすんなりとイメージできる点も、この作者の上手さだと感じます。
そういう点で、ハマり込めば十二分に楽しむ事ができる魅力を持っている作品だとは思います。

しかし肝心の中身。小説の醍醐味とも言える人間ドラマなのですが、これがなんとも薄味です。
見栄え(文章や世界観)も良く、良い香り(イラスト)も素晴らしい料理をいざ食べてみると、
味付け(掛け合いの面白さや会話による人間描写)を忘れているんじゃない? と思わず首を傾げたくなりました。
実際、会話の興味深さで笑ったり、感心したり、心を揺さぶられたりする事は全くありませんでした。

アクセルワールドのように人物描写の違和感で頻繁に手を止める、という程ではありませんでしたが、
結局最後まで首を傾げたまま読み終わる結果となりました。

あと、下記の条件に当たる方は要注意です。
・過去にMMORPGのプレイ経験があり、現在は完全に引退済みで一切の未練が無い方
・似たテーマ(仮想空間・現実の死・電子世界への監禁など)を題材にした過去の作品を知っており、
 それらの作品に一定以上の愛着がある方

私は上記二点に引っ掛かったばかりに、展開や描写、舞台装置の既視感や比較、
これはオンラインゲームだし、という考えが頭に過ぎり、上手く物語に没頭できませんでした。
逆に言えば、そういった過去の作品に触れていない方や、
オンラインゲームに現在進行形でハマっている、あるいは興味があるという方は楽しめるかと思います。

※ここからは少し踏み込んでの感想を記述します。
 ネタバレ、批判的な文章も多少含みますので、嫌であるという方はご注意ください。

この作者は、華やかな舞台装置や情景の描写力はとても高いと感じます。
作者本人も重度のネットゲーマーらしいですし、ネットゲームによくある華やかな設定や世界観が骨身に染みているからでしょう。

だからこそなのですが、肝心の中身、人間描写の部分がどうにも微妙に感じ、読み進める毎に違和感が肥大化していきます。
ライトノベルの批評でしばしば、「会話文ばかりで地の文が少ない」、なんてものを目にしますが、この作者の場合は逆です。
もっと、主人公とヒロインを、そして主人公と他の人物達を真っ向から会話させ、
読者に彼らが何を考え、どう思い、どう進んで行こうと決意したのか、という事を伝えて欲しい。
ラブコメディならば、表面をさらうだけのような実のない、甘いだけの会話でも満足できます。
しかし、本作は死が隣り合わせの、いわばシリアスな物語。
なのに、命運を共にする相手との繋がりがどうにも希薄です。まるでオフラインゲームのNPCとプレイしているような。

また、一人称視点であるにもかかわらず、主人公の性格が場面ごとでブレる違和感のため、全く感情移入ができません。
敵視していたりどうでも良い人間には、妙に器の小さそうな発言をしたり、
逆に、仲間意識を持っている相手やヒロインに対しては、若干の上から目線で無理に格好をつけようとする。
ゲーム内で理想の自分を演じようとあくせくする、人付き合いの苦手な十代の青年を描くとしても、
その苦悩の描写はほぼ存在せず(取って付けた様な過去話はありましたが何か違う)、
反対に周囲は主人公の都合が良いように回っていきます。(全くの諍い無く主人公に心酔するヒロイン。周囲から寄ってくる人脈)
実際のオンラインゲームのようにドロドロした人間関係を描けとは言いませんが、
もう少しプレイヤーの人間性を臭わせる描写が合っても良いのでは? と思います。

(これは個人的な推測ですが、ソロプレイが好きそうな作者(作者近影文より推察)の、孤高のプレイヤー的理想像がこの作品の主人公なのかなとも思います。
 そして、場面場面での理想シチュエーションをつぎはぎしたせいで一人の人間としては一貫性がなくなってしまった、というように)

結局、王道のストーリーを着々と進める登場人物達から私は俯瞰させられ、取り残されているような気分が最初から最後までずっと続きます。
他人のプレイするRPGを傍から眺めているだけなのは詰まらない。まさしく作者の言うとおりです。

あとは気になった点をいくつか列挙します。

・会話文の一つ一つも短く、掛け声だけの物も多くて違和感。奇妙な掛け声や伸ばし棒等は、一度で良いから音読とかをしてみては? とすら思います。
・デスゲームなのに実感できない死(実は誰も死んでませんでしたと後で明かされても別に驚きません)
・テンプレート的な無能な大人達
(天才開発者か何か知りませんが、外部の人間が二年間全く手を出せない(内部と連絡すら取れない)。そして黒幕はのんびりゲームをしている。なんだこれ? です)
・最後の手段は気合(無慈悲なデジタルデータの世界。なのに最後はそれですか)
・黒幕の小物臭(犯行動機がよくわからない。狂人としての魅力も皆無)
・これはどうでも良い事ですが、二年間寝たきりだった主人公がいきなり立ち上がるのに思わず苦笑
 (この作者は筋肉維持用の電極とか、14歳がプレイできるゲームに搭載された性行為機能とか、
  本当に微妙なご都合主義装置が好きなようです。それこそ別に無くて良いのにと思うような)

この作者に対しては、思わず長々としたレビューを書いてしまう私ですが、
それはやはり、この作者の作品を楽しみたかったのに楽しみきれなかった想いが強いためなのだと思います。
物語の完成度としては、多少の粗はあるものの決して悪くない、むしろ良い作品のはずなのに、はっきりと面白い! とは言えないもどかしさ。
作者の両作品に言える事ですが、せめてもう少し主人公やその他キャラクターに魅力があれば、間違いなく私はこの作者のファンになっていたと思います。
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