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TOP 500 REVIEWERon September 29, 2014
「欧州の首都」ブリュッセルと華麗な文化を戴くベルギー。意外にも国家の歴史は180年余りしかない。だが、その歴史は常に国家分裂の危機を抱えていた。言語も宗教も違う、古代ローマから続く仏語圏とオランダ語圏の対立を、国王や政治家はどう収拾してきたか。本書は言語紛争の政治史に絞り込んで書いている。

ベルギーは、北部がオランダ語圏のフランデレン、南部は仏語圏のワロン、仏・蘭両語圏のブリュッセルからなる連邦国家だ。フランク民族大移動で南北の言語境界が生まれたというから歴史は長い。欧州の中でも豊かな地域で、欧州の十字路でもあった。そのため、西、仏、蘭と支配者が次々代わり、そのたびに被支配言語の住民の怒りが噴出し、1830年の革命でついに独立する。

ベルギーは英王室の親族でもあるドイツの公爵家出身のレオポルド1世を王に戴いた。フランス革命を記憶する人もまだいた時代だ。革命で生まれただけに、当時の欧州列強は「革命の輸出はかなわん」と感じ、中立的なドイツ系の君主を置いて「ふた」をしたのだった。革命を起こしたベルギー人には不満があったが、結果的に「ふた」代わりの国王が、政治的にもベルギー統合の中心となり、繰り返すベルギー分裂・消滅の危機を救うことになった。

ベルギーの政治制度確立において、初代レオポルド1世の果たした功績は大きい。仏語と比較し冷遇されていたオランダ語の保護を訴え、今の2言語国家の基礎を築いた。また、議員内閣制ではあるが、首相候補が「組閣担当者」として人選や施政方針について国王や両語の有力者に根回ししてから議決するというインフォーマルな仕組みを作った。今はもっと制度が複雑になり、「情報提供者」「論点整理者」など国王の意を体した多くの交渉役がフランデレンとワロンを行き交い、時に1年以上かけて組閣する。

建国後、言語対立の目をそらそうと植民地化に邁進したり、2度の大戦でドイツ軍の通り道にされたり、EU本部の誘致に成功したり……と一時的に愛国心が高まることもあったが、経済的な格差も生じたフランデレンとワロンの対立は年々激しくなる。連邦・分権化で乗り切ろうとするも、90年代以降、豊かなフランデレンで独立を主張する分離主義政党が台頭してきた。国王のアルベール2世は、政務を疎かにする人物だったが、2007年以降の分裂含みの政局を見て調整に乗り出し、最後には演説で一喝して双方を妥協させ、12年にようやく決着した。

ベルギーは小さいながらにムール貝などの食文化、強豪のサッカー代表チーム、アール・ヌーヴォーなど取り上げてほしい話題は豊富だ。言語対立と国王に収斂され、ほかの話はコラムとして章末でごく簡単に触れられるだけだったのが残念ではある。ただ歴史をストーリーとして描く以上、やむを得ない。話題を絞るだけに、言語対立や政治家、政党の動向については、戦後は特に細かく書かれている。言語対立の政治史やベルギーの政治制度についてこの1冊で全体像が理解できるし、何よりストーリーになっていて読んで面白い。ただ、読後感として、経済や選挙の区割り、大学の使用言語と、これだけ頑張って統一を守る意味あるの?と感じてはしまうが。

余談だけど、歴代国王がキャラ立ちしてて面白い。現国王の分離主義者への対決宣言「私は必要な時には徹底的に闘う。私に楽に勝てると思わないほうがいい(p206)」。日本だったら1時間後に「私を怒らせない方がいい」コラ画が溢れそうな発言である。そして、仕事嫌いでバイク好きなアルベール2世が南仏に行く姿について、「ベルギーの人は猛スピードで疾走するバイクの一団を見ると、暴走族か国王の仲間たちかどちらかだと考えた(p184)」。この国王、ヒャッハー過ぎる……
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