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on September 18, 2013
京都医療少年院にて勤務している岡田尊司医師による、
その名の通り「アスペルガー症候群」についての著書です。

本書が特徴的なのは、「われわれの文明は、アスペルガー症候群やその傾向を
もった人々の常識を超える力に、その飛躍と発展の原動力を負っている。
(中略)企業の発展もこの社会の未来も、彼らの活躍にかかっているとさえいる。」(4P)
と述べるなど、アスペルガー症候群の正の側面に注目していることにあります。

なぜ、最近になってアスペルガー症候群が増えてきているのかという命題に対しては、
「現代にアスペルガー的な人が増えているとすると、それは、アスペルガー的な遺伝子をもった
人が子孫を残しやすくなっているということであり、言い換えれば、今日の社会が、
アスペルガー的な人が繁栄しやすい環境になっているということかもしれない。」(119P)
と言い、当事者の息苦しさからクローズアップされる一般的な流れとは正反対の見解を示します。
そして、医師による著書ですので、診断基準や脳内における小脳やセロトニン、GABAといった
神経伝達物質との関与など生理学的な説明、生活習慣で注意すべき点などにも言及されています。

アスペルガー症候群というととかく負の側面に注目されることが多い中で、
本書は逆の視点から考えるきっかけとしては価値ある1冊といえるかもしれません。
ただし、著者が述べる普通学級と特別支援クラスとで前者の方が良いという意見については、
私は児童精神科医の杉山登司郎医師による『社会適応から逆算して個々に考えるべき』という
意見の方がもっともだと思いますし、全体的に楽観視しすぎている側面は否めません。

また、遺伝的関与を示唆しながら「どんな子供も、人と滅多に顔を合わせず、表情のないロボット(ビデオゲーム)
や画面(テレビ)に囲まれて育てば、間違いなくアスペルガー症候群になるだろう。」(131P)とするなど、
矯正可能な生活習慣病と捉えている節が垣間みられる点も一般的な見解とは大きく異なります。
本書でアスペルガーとして登場する著名人たちが直接診断されているわけではない点にも注意が必要でしょう。

このように一般的な解釈とは異なる点が多いため、アスペルガー症候群について知りたいと思った際の
一冊目としてはおすすめできません。杉山登司郎医師や星野仁彦医師の著書が良いと思います。
ただ、そうした見解とは別の視点から考えてみたいという際には有益な一冊となるかもしれません。
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