上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0一巻として傑作!原作の内容もざっくりわかる!
2020年12月13日に日本でレビュー済み
極めて面白い一巻。
ジャンルはラブコメだが、ヒロインレースとは別競技。
両想いを目指す話ではなく、職業的な問題で忍耐を強いる変則型。
真面目に天竺を目指す三蔵法師を自然な感じでラブコメ世界に紛れ込ませた作品。
お坊さんいじめ。味方が味方じゃない。
お坊さんと人外の交流で様々な煩悩を突っつきまわすので
一般的な恋愛ものとは冠絶した部分があり、目指す着地と悩む方角
それぞれ決定的に違う。
好感触としては、ギャグマンガにありがちな「ノリで解決次回への蓄積なし」がないこと。
時系列を丹念に追いかける丁寧肌で、悩むところはとことん悩ませたままにする。
本作が挑む本当の難題、結末になりうる部分はこの一巻だけで大体判明する。
旅の正体が分かる。
「ここまで追いかけてきたのにこんなはずでは!」ともなりにくい。
最大の驚きは、原作西遊記の設定や単語が、一般的なパロディよりもう一歩多めに採用されていること。
少なくとも作者が原作を通読した形跡がある。
原作は読んだことないけど描いてみました!って平然とあとがきされるよりは、西遊記への敬意を感じる。
三蔵の能力が大幅に増強されており
終わらせようと思えばすぐすぐ畳める設定なので
10年続く作品かはわからないが
10年後に本棚に残っているタイプの作品。
とことん奥が深く二回以上読める。
懸念事項は、西遊記のパロディである事実そのもの。
西遊記のパロディ作品は恐ろしい確率で未完になる感触がある。
この作品は全力で応援していきたい。