上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.0挙動が前作と全く違います。収録車大幅減。細かいバグが減らない。
2020年12月1日に日本でレビュー済み
前作に引き続きレビューです。今作は10時間ほどプレイ済み。挙動シミュレーションはトラコン・ABS・ウィリー抑制以外のアシストが一切ない「リアリスティック」で遊んでいます。
まず、タイトルにもある通り前作とは全く違う挙動になりました。前作では「コーナーでは速度さえ適正ならとりあえず限界までバイクを倒しておけばOK」、「ブレーキ間に合わなくても引きずりながらコーナー侵入OK」という案配でしたが、今回はそんなことをしたら一発でこけます。コーナー脱出の際も格段にリアが滑りやすくなったため、アクセル開度・路面の傾き・左右はもちろん前後の荷重移動全てに気を使う必要があります。特に2010年以降のSS(600cc含む)は非常にシビアで、最初に貰えるYZF-R6がいきなりピーキーで慣れるのに非常に苦労しました。また、今作からタイヤの温度とコンパウンドがリアルタイムで変化するようになったので乱暴な運転をすればするほどマシンコントロールが難しくなっていきます。タイヤ磨耗はOFFに出来ますが(キャリアモードではレースによって強制的にON)温度変化は決してOFFに出来ないので、暴れるマシンをねじ伏せるようなライディングは基本的に通用しません。
前作の挙動はあまりにもアーケードでアシストを切ってもイージーライド過ぎたので、今作の挙動は個人的には歓迎です。試していませんが今作にもアシストはあるので、難し過ぎると感じる人にも楽しめると思います。
じゃあどのマシンも難しいのかというと、さすがにそこまでではなくネイキッドや小排気量車は今作でも扱いやすいです。カリッカリにチューンした70馬力近い(笑)RGV250Rや500のレーサーレプリカの方が先述のR6より扱いやすいのは妙な気分になりますが・・・。
今作は動かしていてとても楽しい動きになったと思います。もちろん相応に練習が必要ですが・・・。僕もまだニュル北をまともに走れないので必死こいて練習しています。今作のニュル北は挙動がリアルになった影響でまさに地獄です。
収録車は・・・随分減りましたねぇ。グラフィック関連に前作からの流用が一切無いとのことだったので覚悟していましたがこんなに減っているとは思いもよりませんでした。以下、例を挙げます。
・BMW・・・19年式S1000RRとそのレーサーが2種だけ!水平対向エンジンもシャフトドライブもRide4にはありません。
・ホンダ・・・ホーネットはあるのにCBが無い。というかネイキッドがホーネット1種しか収録されていない。
・ヤマハ・・・YZF-R1は1998から2019までまんべんなく収録!今人気のMTシリーズはMT-10ABSとMT-125だけ!XJはあるがXSは無い。OW01が収録されているのが奇跡に思えます。
初代FZが収録されたのは嬉しい。
・ビモータ・・・ああ、そんなメーカーもありましたね。
・アプリリア・・・Vツイン全滅。
・カワサキ・・・ゼファーが収録されたのはいいんですけどGPZやWやZはどこにいったんですかね。
・ハスクバーナ・・・スヴァルトピレンもヴィットピレンも亡くなりました。Ride4ではモタード2種のみ。
といった具合でとにかく車種が少ないです。RM(レーシングモディファイ)・EM(エンデュランスモディファイ)バージョンといった水増しが目立ちます。それにRMやEMにしても前作には収録されていたワークスマシンは全て無くなりました。欲しけりゃリバリーエディタで自分で作れということでしょうか。
それと今回初めてハーレーが収録されたんですが・・・収録車はカフェレーサーと電動とスポーツの3つだけという勘違いっぷり。クルーザーを入れないならハーレー要らないです。
また先述の通りビモータは全リストラとなっていますが、一方でタンブリーニのモデルが収録されたのはなにかのジョークなんでしょうか?ちょっと怖いです・・・。
収録車がらみで今回は有料DLCがえげつないというか、ふざけているというか・・・。全部ではないんですが、前作に最初から収録されていたマシンばかりなんですよ。そしてシーズンパスは驚きの¥5000超え。誰が買うかこんなもんって感じです。
カスタマイズは前作より劣化していて、リバリーエディタを別にすれば今作でマシンの外見を変える要素はホイールとマフラー交換くらいになりました。ミラー・ウィンカー・ナンバーの撤去は今回も出来ますが前作にあったグリップとミラーのカスタムは無くなりました。サスペンションも前作と異なり交換してもカラー変更出来なくなっています。ホイールカラー変更で表面仕上げ(艶ありプラスチックとかメタル仕上げとか)が変更出来るようになったのが唯一のパワーアップ点ですかね。そのかわりホイールの種類は凄く減り、レーサーのホイールカラー変更も出来なくなっています(アプデで可能になりました)。タイヤも種類が減っていて、今回は純正とスリックしかないです。前作にあったSタイヤとセミスリックは無くなりました。
コースは前作にあったものは引き続き収録(ガルダ湖などの架空の公道サーキットは全て無くなりました)されていますし、今回は鈴鹿や筑波、インテルラゴス等も新規収録されたのでとてもいいと思います。マシン同様コースのグラフィックも全て書き直されているので、随分雰囲気が変わりました。ノースウエストはレイアウトも若干変わっています。新しいグラフィックもまあまあきれいです。前作よりはずっと良くなりました。一部を除くどの収録コースでも時間設定を自由に出来るようになったのはとてもいいです。
キャリアモードは・・・前作があまりにも高難易度&大量のバイクがアンロック方式で上級者でなければまともにバイクを収集できなかったのを反省してか、今作ではアンロック方式が無くなりました。一応ひとつのイベント内にある全てのレース&タイムアタックでゴールドカップ評価を受ければバイクが貰えますが、ゲーム内マネーさえあればショップで同じバイクを買えるようになりました。
タイムアタックは前作同様鬼畜ですが、とりあえずブロンズ評価ならかなり甘めのタイム設定になっていて、ヘッタクソな僕でもなんとかかんとか進められています。今回はフルコースタイムアタックだけでなく区間タイムトライアルもあります。
また、タイムアタックイベントをガン無視してもキャリアモードを進めることができます(ライセンス試験とメーカー公式テストイベントを除く)。
キャリアモードのレースは相変わらずと言った感じで、前作同様「1台だけ馬鹿っ速いAIが居る事実上の一騎討ち」・「前作よりはましになったが相変わらずコーナーでプレイヤーに突撃してくる」・「ノーマルのパニガーレやRSV4ばかりの参加者の中にしれっとパニガーレV4Rで参加する空気が読めないAIが居る」という状況です。今回は人間の脳の働きを模した「ニューロAI」なるシステムが導入されたとのことですが、僕がプレイしている限りその効果はほぼ無いと思います。ウェット路面で前にいた5台がほぼ同時にこけたのを見たときには笑いましたが人間臭さは微塵も感じません。
また、収録車が激減した影響か「キャリア」モードなのにステップアップが早すぎます。いきなり600ccのSSでイベントをこなしたかと思えば次はリッターのスポーツネイキッド、その次はリッターSSでレース&タイムアタックさせられます。バイクの性能UPが早すぎるので、タイムアタックモード等で自主トレしないとなかなか意識が変えられません。
ローカライズは・・・「順位2」など若干怪しい箇所はあるもののモデル解説・マニファクチャラー紹介の文章は全体的にちゃんとしてるので心配無用です。ただ、日本語文章の解像度が異様に低く安っぽさがあります。あと具体的にはよくわかりませんが今作はブリヂストンのバックアップを受けているらしく、ブリヂストン主催?のイベントなどの実写動画がかなりの数収録されています。しかし日本語字幕が無いので内容がよくわかりません・・・。せっかく面白そうな動画なのに。こういうところもちゃんとローカライズして欲しかったです。その他訳す訳さないの基準がよくわからないところもありますが(ブルターレは英文のままなのにパニガーレはカタカナになっているなど)、まあほとんどの人にとっては許容範囲に収まるローカライズだと思います。
総評
新世代家庭用ゲーム機に向けてグラフィックを全て書き直したのは評価できると思います(Rideシリーズは家庭用メインにシフトしてきています)。挙動の見直しもよりリアルになってgood。コースもいいですしヘルメットやツナギをペイント出来るようになったのも最高です。ただそれ以外の面では前作よりかなりボリュームダウン・パワーダウンしており、世代交代に向けてゲーム制作素材を全て作り直した影響がありありと感じられる作品になっています。僕もまだ10時間程度しか遊んでいないので大丈夫ですが、前作のように長く遊べるかどうかは正直わからないです。RIDE4は今後来るであろうアップデートやDLCの質次第というところですかね。
【追記】
オンラインモードは前作での時代錯誤な投票制ではなくなり、ホストがコースやマシンクラスの決定権を握る一般的な部屋建て方式になりました。が、前作では中途のアプデで出来るようになった「周回数2」設定がまたしても出来なくなってしまいました(最低周回数は前作ローンチ時同様の3)。これだとニュル北が選び辛いですね・・・。
また、前作同様有料の他に無料DLCのマシンもあって、その数が前よりだいぶ増えているのは評価出来ます。開発側も車種激減は気になっているようで、こういう姿勢は凄くいいと思います。
【追記2】
今作では時間帯と天候がリアルタイムで変化する耐久レースモードが実装されています。タイヤだけでなく燃料も消費されていくので適宜ピットインする必要があるんですが、レースタイム設定を最短の20分に設定するとノーピットで走り切ってしまうAIが数台いてちょっと興醒めします。
ピット作業風景の描写はしっかりしているし、ル・マン式スタートも実装されていて雰囲気は凄くいいです(グリッドスタートと切り替え可能)。前作と異なりレースモード(自由な設定でレースだけするモード)でいつでも耐久が楽しめるようになったのはいいですね!
また、上の方に書いた「RM&EM車のホイールカラーが変更出来ない」問題はアプデで解消されました。現状こじんまりとしながらもしっかりまとまったゲーム内容となっています。
ところでこのシリーズって過去作から考えると、アプデで機能が追加されたりしないんですよね・・・。グラフィック全面刷新後の本格的なゲーム規模拡大はRIDE5待ちといったところでしょうか。収録コース数以外のボリュームは現状少し不満です。
【追記3】
ただいま2021年1月下旬。既に数回のアプデを経ていますが細かいバグがなかなか減らない状況です。全て書くと膨大な量になるので省きますが、個人的に気になるのはオブジェクトがらみのバグです。どうも一部ポリゴンモデルの座標とテクスチャの読み込みに問題があるようでレース中に突然メインスタンドがコース上に出現したり、ライダーが拳1個分程バイクの上に浮いたままになったり、コースの1部路面のテクスチャが正常に読み込まれず鏡面になってしまうバグが頻発します。リバリーエディタにも車種により異なるバグがあります・・・。
致命的な物はないのですがなんとかならないものですかねぇ・・・。
【追記4】
現在2021年3月11日。今でもチビチビ遊んでいます。アプデはそこそこの頻度で来ていますし、有料DLCのお陰で多少はバイクのラインナップも補完されて来ました。が、細かいバグは相変わらず改善されず、前作にあったのにカットされた要素(フロントフォークのカラー変更等)も復活していません。
それにしても今作、タイヤの消耗速度が異常です。ハードスリックだろうがロードタイヤだろうが5Lapのレースですら最後までギリギリ持つ感じで、ニュル北なんぞ走ろうものなら半周程度でリアが死にます。
スリップしないよう丁寧なアクセルワークを心がければいいと思うかも知れませんが、そんなことをしていたらキャリアモードですらまともに進行出来ません。特にリッターSSのレーシングモディファイモデル(現実のMotoGPとSBKの中間位のマシン)はアンチウィリーアシストを効かせてもフロントが浮きまくるため、どうしてもリアタイヤに負担が掛かるのに恐ろしい勢いでタイヤが磨耗します。ストレートを走っているだけでガリガリ削れていきます(笑)。
キャリアモードではタイヤ磨耗は強制的にONになるため、各レースイベントのファイナルラップでは常にヘロヘロ挙動の自車との戦いになります。これ、ゲームとしていい面もあるでしょうが、どっちかと言うとイライラ感の方が上回ると思います・・・。
それでも現状唯一存在する総合バイクレースゲームなのでプレイするしかないんですよね。ライディングスピリッツが今も生きていたら、と思わずにいられません。