SOLEILは、1960年代風をコンセプトとしたユニークな活動を行ったバンドで、例えば、その三つ目のアルバム(LOLLIPOP SIXTEEN)の1曲目、「ファズる心」の、日本語タイトルも、そのフランス語名(Le Cœur Qui Fuzz)も、1960年代の国際的アイドルだったフランス・ギャルの「ジャズる心」(Le Coeur Qui Jazze)のオマージュであるという事実は、そのことをよく示しています。 けれども、1960年代は、同時に、ステレオ技術が注視され始めた時代でもあり、当初モノラルでリリースしていたフランス・ギャルも、アルバム「1968」はステレオ盤ですし、そうでなくても、その時代の多くのアーティストが、ステレオ盤で楽曲をリリースしていました。 加えて、SOLEILの、レコードとCDを別とした主たる活動形態は、ライブでした。ライブは、基本、ステレオです。そして、それは、たいていの音楽の原点なのです。 この二点からして、SOLEILは最初からその楽曲を、ステレオ盤で出していてよかった。そう思います。そして、こうした理由から、私は、この「SOLEIL in STEREO」を、最近出た「SOLEIL in STEREO 2」とともに、とても好ましく思っています。 もちろん、その評価は、多くのみなさんが、ティーンエイジャーのそれいゆさんに歌ってほしくて、また、その歌を、サリー久保田さんや中森泰弘さんをはじめとするスリーピースバンドにのせるつもりで、自分たちの楽曲を提供されたという事実を、念頭に置くものでなくてはなりません。そして、なによりも、ヴォーカルのそれいゆさんの、例えばかつてのフランス・ギャルとは異なる味わいを持つ、独特な、魅力的な歌声に、当然の評価を与えるものでなければなりません。上記のみなさんは、そのそれいゆさんの歌声にのせるべく、楽曲を作られたのですから。 もうSOLEILをライブで聴くことはありませんが、その試みは、トータルとして、高く評価されるべきものと思います。
60年代中期から後期のビートロックを、まるでカラオケで歌っているようなヘタッピーな歌唱で仕上げるという、それはそれはマニアックなサウンド。まぁ、好きですよ、こういうの、曲調とか。アルバム・アートワークがTHE WHO SELL OUTってことでレコメンドされたのかな。インディじゃないんだよね、これ。よくやるよ。