上位の肯定的レビュー
5つ星のうち4.0暑苦しく、男臭い映画
2019年12月10日に日本でレビュー済み
当時の防衛庁、自衛隊の全面協力により実現した迫力あるシーンの数々は圧巻です。
原作の重要なテーマである「国防」や「国家観」は尽く省かれ、それぞれの立場で奮闘する男たちの矜持と意地をかけたスペクタクルアクション大作、言ってみれば海の上のダイハード、日本版沈黙の戦艦となっている。
原作で重要な存在の阿久津艦長の○○シーンを削ったのは福井晴敏先生のご意向だとか。原作だと誰よりもヒーローっぽくてお気に入りなんだけどな阿久津艦長。
真田広之が格好良すぎて仙石には見えない問題は置いておくとして、宮津“副長”を演じた寺尾聡は息子の復讐と自衛官としての立場の狭間で苦悩する姿はさすがというか見事。
阪本組常連俳優の佐藤浩市、岸部一徳、さらに原田芳雄というかなりの暑苦しいメンツが揃った市ヶ谷中央指揮所。『ミッドナイトイーグル』でも使い回されるのだから余程精巧な造りだったのだろう。
言わずもがな某国工作員のリーダーを冷徹に演じて見せた中井貴一はさすがの名演だ。その部下ドンチョル中尉は安藤政信だが、ほぼ台詞がないにも関わらず恐ろしいまでの存在感を放っている。
変なアイドルのタイアップ曲じゃなく『クリフハンガー』のトレヴァー・ジョーンズ作曲の壮大なスコアが流れるエンディングに、監督、製作サイドの本気度が見えた気がする。