上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0少年たちを熱狂させた2大スーパーロボットの共闘!!
2021年4月23日に日本でレビュー済み
劇場版マジンガーZ2作品のテーマは「ヒーロー交代」でしたが、1975年度の本作のテーマは「ヒーロー共闘」!
東京上空に謎の円盤が出現、ゲットマシンが緊急発進し、流竜馬が開口一番「ふっふっふっ、剣鉄也は悔しがっているだろうよ」とあまりにも意外なセリフを口にします!ムサシの発言なら納得できますが、TVシリーズで終始優等生であった竜馬のこの一言には、初見当時強烈な違和感があり、物語序盤から緊張感が走りました。
一方、科学要塞研究所ではゲッター側に遅れをとり、悔しがる剣鉄也。兜博士に諌められるものの、円盤の放った宇宙怪獣ギルギルガンの出現に鉄也は「待ってました」と出撃。その裏ではゲッター1が円盤撃破に失敗、報を受けた鉄也は「ざまあみろってんだ!」と言い放ちます。しかし、自らもギルギルガン第1形態に圧倒され、大破したグレートマジンガーは、助けに入ったボスボロットとともに撤退を余儀なくされます。
噛み合わない両研究所を取り持つべく、早乙女博士は「共闘」を決意、反対する竜馬を「自分でよく考えろ!」とばかりに冷たく突き放し、科学要塞研究所へ向います。グレートが惨敗する危機的状況を目の当たりにし、竜馬は自問自答します。
かたや、グレートの修理を横目に「ゲッターチームに負けたくないんです」と幼稚な敵対心を持やす鉄也。ついに兜博士は「馬鹿者!」と鉄也を平手で打ち、「君をそんな小さな人間に育てたつもりはない!」と一刀両断。
静の早乙女博士・動の兜博士と、対照的な演出です。両博士の「大人としての態度」は対照的ながらも、物語を大きく動かすものとなっています。
早乙女・兜両博士の電撃会談で、ボスボロットの協力を得た作戦が発動、物語は東京湾無人島での伝説的な死闘へとなだれ込みます。グレートの修理の裏で、第2形態に進化したギルギルガンに単身挑むゲッターロボ。しかしながら、早乙女博士の「だめだ、1対1では相手にならん!」の言葉通り、力の差は圧倒的です。
ついに修理を終え、駆けつけたグレートマジンガー。2大ロボにより追い詰められたギルギルガンですが、支配者たる円盤が自らエサとなり、宇宙エネルギーを注入されたギルギルガンは最終形態へと進化!2大ロボの武装を尽くした未曾有の死闘へと突入します。
ゲッターロボはグレートマジンガーに比べ、圧倒的に武器が少なく、メインメカたるゲッター1の攻撃はゲッタービームが大半ですが、神谷明さんの熱演が冴えまくります。
東映動画史として見ると、本作は東映劇場版スタッフによるものでなく「外部委託」で作られました。
作画監督は永井豪作品を多く手がけた小松原一男氏で、シャープな作画を見せています。
また今なお「まんがまつり史上最強」と言われるギルギルガンのデザインは、石川賢先生。
本作は30分弱の尺で、ゲッターチーム側の心理描写が省略されたことが、最大の「弱み」です。
そこで、アクションで押す作りとなっています。東映娯楽作品は実写・アニメを問わず「小戦闘→中戦闘→クライマックスの大戦闘」と「勝負の串団子形式」で、お客を満足させます。
本作はこの王道パターンに貫かれ、加えてゲッター1、2、3の無理のない活躍、ビューナスA、さらには強化型(笑)ボスボロットのコメディーリリーフを盛り込み、2大スーパーロボの共闘を堪能できる伝説の一作です。