上位の肯定的レビュー
5つ星のうち4.0"お洒落でかわいい"から明らかな方向転換
2019年2月27日に日本でレビュー済み
プロデューサーが北川勝利さんから佐橋佳幸さんにバトンタッチして音楽性がリセット。
4thアルバムまでのオシャレ、かわいい、渋谷系、ちょっと洋楽的そしてアニソン的な空気はほぼナシ。
名うてのアーティスト達が各々らしい楽曲を提供したザ・J-POPな音楽性です。
そのためか、楽曲提供者が花澤さんに合わせているのではなく
花澤さんが楽曲に合わせようとしている感がありました。
類稀なる声質を活かすような曲は少ない。アルバムの方向性もターゲットもよくわかりません。
その点で北川さんの凄さを感じました。
ただ、佐橋さんの作品は大好きです。奥さん(松たか子さん)の「明日はどこから」(2017年)は
落ち着いていて優しく語りかけるようなアレンジが聴き心地よく、ずっと聴いていられるアルバムです。
そういう作品を作られるプロデューサーなので、30歳になるこのタイミングじゃまだ若い、
花澤さんの場合35歳くらいのタイミングでこういう方向転換をしたほうが良かったと思いました。
しかしながらアルバム後半6曲は聴けば聴くほど好きになる曲ばかり。
飾りすぎない素朴な音楽で聴かせる曲が案外新鮮で、セレンディピティーでした。
特に真島昌利さん作詞作曲(!)の「満月の音」はフィル・スペクターの
ウォール・オブ・サウンド的なアレンジが素敵。こういうのもいいなあ。
前作までの方向性ばかりにとらわれていた自分を少し反省しました。
今作のインタビュー記事を読みましたが、だいぶご自身の好きなことをやらせてもらったみたいですね。
"信念を手にしておもねることなく"。今後もそういった音楽活動をしていって欲しいなと思いました。