上位の肯定的レビュー
5つ星のうち4.0観ていると力が入りますよ!!
2003年2月28日に日本でレビュー済み
“古典”の類になる海戦モノである…モノクロ映画だ…第二次大戦期の、米海軍潜水艦の戦いが描かれている。作品の舞台になっているのは、日本の豊後水道であり、主人公達は日本の駆逐艦や潜水艦を向こうに廻して戦う…日本で観る分には、一寸力が入る要素かもしれない…
米側が主役―米国映画だ…―である訳だが、主人公達の雰囲気は“海の武士(もののふ)”というムードさえある…1958年の作品である。当時なりの特撮で表現されていると見受けられるシーンの一部には、ハッキリ旧さが感じられるが、何処かのスタジオで撮っている可能性も高い潜水艦内のシーンに関しては、この時代の少し綺麗なモノクロフィルムだが、海にカメラマンが同行して撮っているかのような錯覚さえ覚える…特撮シーンを今日の技巧で作り直すなどすると、途方もない迫力の作品になるかもしれない、などと想像してしまわないでもないが、これはこれで完成度が非常に高い作品である…
反目しながらも互いを解り合い、やがて尊敬さえするようになる、過酷な戦いに出る乗員達の様、なかなか行き詰まる潜水艦や駆逐艦の戦いなど、見所が多い…上映時間は93分だが、直ぐに終わってしまう感がする…それだけ観ていて力が入る…クラーク・ゲーブル演じるリチャードソン艦長、バート・ランカスター演じるブラッドソー副長の風貌もムードがあり、ゲーブルのリチャードソンが「潜航せよ!!」などと乗員に指示をする場面の耳に残る声の感じなどが好きだが、艦長、副長という両者の関係を観ていると、映画館で観た『K-19』の艦長と副長の様子を思い出してしまった…
この種の映画を観ると、平和に世界を結び付ける海が戦場となっれいることが悲しくなる一方、艦の厳しい戦いのような“難事”を一緒にやった者達の間だけで共有出来る何かが生まれる、というような、些か抽象的な、名状し難いものに心揺すぶられることがある…私がこの種の作品に眼を向ける最大の理由かもしれない…