上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0♪まーたーはーじまーるーヘンテコリンな旅
2016年11月29日に日本でレビュー済み
まさか「先代BiS」という言い回しがストレートに通用するときが来ようとは思わなかった。
先代インディーズ時代の再録曲と新曲。
旧曲は少しノイジーロックじゃない方向で新たな味付けがなされ、また新曲がいい味出している。
そっか・・、道のないところをヘンテコリンなダンスをしながらどんどん進んで行くんだな・・・
ジャンルレスでしたたかな感じもして、なんだか楽しそうなんですよ。
「ショセーンニンゲーン!」がどこぞの外国語っぽく聞こえるカッチョ良さ。
「寝て食って便所~」の謎の語感の良さ。
BiSHが「渋抹茶アイス」なら新BiSは「寝て食って便所」(あれ?ホメた感じに聞こえない)。
#歌詞カード見たら、「寝て」ではなく「練って食って」でした。#
‐‐ここから先は本盤についてのレビューではないかもしれません。‐‐
私が先代BiSを知ってファンになったのは「Fly」か「DiE」の直後くらいだったか。「STUPiG」より前。
つまりその頃には、先代の歴史を彩る、アクシデント商法とでも言うべき阿鼻叫喚の数々のアクシデントは、
雑な言い方になるが既にあらかた終わっていた。
その時点から遡って見る過去の阿鼻叫喚は、「何でこんなやり方必要なんよ・・・」と感じるものだったし、
その時点の少し前から始まる、終わりを前提にしているが故なのかの殺伐と切迫を塗りこんだような多くの楽曲にも、
もっとこうじゃない感じにならないんかな、と思っていた。
希望と可能性に満ちていた 1stアルバム、 primal.、 PPCC。
しかしふと思った。
もし私が先代BiSのアクシデント群をリアルタイムに経験していたなら、果たしてどう感じていただろうか。
眉間にシワ寄せながらも、あるいはもっとコミットしようと思っていたのかもしれない(1ファンに過ぎない自分でも)。
今回の再始動において、マネージャーやプー・ルイの各所でのインタビューでは、
破滅を前提にするのではなく維持可能な物語にしていくという声が聞こえている。
思うに、BiSの活動は、意図した意図しなかったに関わらず、
一回限りの事件性に身を捧げてしまう一種のビョーキが大きなエンジンになっていた。
私は先代BiSのCDを、音源のためいうよりも特典のライブDVDが見たくて次々と買い込んだ。
BiSのライブに現れていた、一回限りのなにか。
新BiSでも、意図した意図していないに関わらず、幾多のアクシデントがあるのかもしれないが、
ふっと笑みを呼んでは世界の角度を少し変えていく、幸せなアクシデントに恵まれることを願ってやまない。
それにしても、案外愚直な人たちなんだなあ。