上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0敵ながらあっぱれ
2017年12月10日に日本でレビュー済み
昔なつかしい名作の BD が 1000円以下で買えるようになったのはまことに喜ばし
い。年末セール様様です。『眼下の敵』は学生時代に映画館で何回も見た。 1957
年制作の古い映画だけれど、この BD の映像はノイズが少なく悪くない。映画の舞
台は第2次大戦中の南大西洋。米海軍の駆逐艦とドイツの Uボートの息詰まる対決
を描いた戦争映画の傑作。駆逐艦が爆雷を次々に投下するシーンは迫力がある。
駆逐艦の艦長は貨物船の3等航海士あがりのマレル(ロバート・ミッチャム)。新婚
の妻を自分の船に乗せて帰国させようとしたところ、潜水艦にやられて船は真っ二
つ、妻の乗った片方の船体が沈むのをなすすべもなく見送った苦い経験がある。潜
水艦にやられるほうから、やっつけるほうにまわった。この民間出身の素人艦長で
大丈夫かと不安に思う乗組員は少なくない。艦長はレーダーに影が映ると次々に的
確な指示を出して前方のUボートに追いつくが、U ボートが急潜航すると速度を落
とし横腹を向けるように指示。機関員は耳を疑うが、艦長は相手の魚雷発射のタイ
ミングを読み切り、楽々と魚雷を回避してみせる。乗組員の艦長を見る眼差しが変
わった。
U ボートの艦長 (クルト・ユルゲンス) は第一次大戦のときから U ボートに乗って
いたベテラン。初めは駆逐艦の艦長は利口かバカかと疑ったが、とんでもない「悪
魔」だとさとる。駆逐艦の猛攻撃に必死に耐えながら、敵艦の行動パターンを読み、
反撃の機会をうかがう。こちらもただ者ではない。戦争映画にしては、すこしきれ
いごとすぎる気がしないでもないが、両艦長の虚々実々の駆け引きはなかなか見ご
たえがあります。