上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.0見かけによらず・・・
2016年2月19日に日本でレビュー済み
今までフィルムカメラの時代から、カメラはずっとニコンを使ってきた。その決め手は、ニコンF3がシャトルに搭載されて宇宙に行ったから、っという何とも単純な理由だった。もっとも、当時のニコンはイタリアの工業デザイナー、ジョルジェット・ジゥジャーロがデザインしていた。
その手に吸い付くようなグリップ感は時を経て、D70にも受け継がれ、戸惑うことなくシャッターを切れる事に感動こそ覚えた。
やがてD800Eが出て、その高感度と、画素数の多さによる圧倒的な解像度の高さに驚愕すら覚えた。
そして、何よりもニコンはレンズが明るく、ボケが綺麗に出た。
もっとも、フィルム時代は一眼レフの焦点距離の浅さがマイナスに感じる事も少なくなかったのだが。
ここ数年、年齢と共にデカい一眼レフというものの重さが負担になってきた。
長時間の撮影、特にスナップ撮影などでは持て余す事が多くなってきたのだ。「大は小を兼ねる」つもりで使ってきたが、やはり重い。親指が痛くなる。しかし、コンデジは嫌だ!クールピクスはイイけどイヤだ!ケータイのカメラはタイミングが狂う。じゃあミラーレスのオリンパスかソニーにしようかと思っていたところに、キャッシュバックキャンペーンの広告が目に入った。
前置きが長くなったが、J5の感想としては、まずデザインがいい。私はシルバーを選んだのだが、昔のカメラのようなデザインが懐かしく、特に18.5ミリを付けた時の佇まいは素晴らしいの一言だ。一眼レフのように子供に緊張されたり、「高いんでしょ?」っと言われる事も無い。軽いので持ち運びにも負担にならず、バックにも簡単に入る。かさばらない。ただ、動物撮影にはあまり向かないようだ。
欠点としては、手に持った感じが昔の縁日の出店で売っていたおもちゃのような安っぽい感じなのは少し残念。あとはレンズ交換も出来るし、撮影モード、設定、カスタム項目も多く、液晶の角度も変えられる。スナップ撮影はもちろん、見かけによらず、普通に使える高性能機だ。
※追記2016/4/19
ここ数か月使ってみて、当初の印象とは若干評価が変わってきたので追記する。
確かに軽い事は持ち運びにはいい。しかし、いざ撮影となるとある程度の重さが必要になるのも事実だ。安定感が出るのだ。9ミリベレッタより44マグナムの方が安定して狙えるのと同じ理屈だ。軽いとどうしてもブレが出るし、シャッターが軽い分、撮影した時の手応え、一眼レフのようなガシャっという様な手応えがない為、構えて撮影した時に「あれ?」っという感じを受けるのだ。特にタッチパネルで撮影した時などはカメラが前に押されるような感じで、ちゃんと写っているか不安になる。これはミラーレスというくらいだから、所謂「ミラーショック」っというものが無いのも原因なのだろう。これはあくまでも一眼レフに慣れた人間のみ感じる感触だから、コンデジやケータイからステップアップする人間には違和感を感じる事はないだろう。ボディが小さく、グリップが小さい事も大きな原因だ。そもそも、両手で持ってモニターを見ながら撮影するというスタイルである以上、グリップの大きさなどはあまり考慮されていないのだろう。シャッターを切るのが本体のシャッターボタン、モニターのタッチパネルのどちらでも出来るのも便利な様で面倒くさい。どちらかに統一して欲しかったが、それでは今の時代商品として成立しないのだろう。
そして一眼レフとの決定的な違い、「ペンタが無い」「光学ファインダーが無い」が、結構響いてくる。
長年一眼レフを使っていると、どうしてもファインダーを覗きたくなるのだ。しかし、このカメラにはペンタが無いので当然光学式ファインダーは無い。昔の2眼レフのように、別途光学式ファインダーがあっても良さそうだが、多くの人間にとってそれは無用の長物だろう。かといって、オプションで付けるというのもなんだかなぁ・・・クルールピクスにそんなのがあったと思うが、時代遅れなのだろう。そもそも、モニターの大きさがD800の3.2インチに対して、3インチというのはいくら何でも小さすぎる。フラッグシップ一眼レフのD5だって3.2インチなのだ。
他にも不満は色々あるが、内蔵フラッシュのギミックも勘弁してほしい。まるでヤッターマンに出てくる敵ロボのメカの様に飛び出す。もう少しスマートなギミックにして欲しかった。例えば昔のスーパーカーのリトラクタブルライトのようにするか、最近のスーパーカーの様に薄型LED式にしてボディ前面に固定するか。方法はあったはずだ。
バリアングルモニターも便利と言えば便利だが、このせいだろうか、電池の減りがD800より早い。バッテリーをもう一個買っておいて正解だった。
さて、悪口ばかりになってしまったが、結論から言うと、ニコンはミラーレスを無理して作らない方がいい。オリンパスあたりに任せておけばいいのだ。やたらとボケ味を強調したモデルだが、ボケはあくまでもレンズの仕事だ。これよりだったら、バリアングル付きの一眼レフ、D5500を買った方がいいだろう。初心者には一眼レフの入門機としてもぴったりだ。ボケは明るい単焦点レンズを買えばよい。
もっとも、一眼レフに興味がなく、ミラーレスが欲しくてコレが欲しいという人には止めはしない。
それなりに高性能だ。