上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0日本のポップス界に与えた影響は計り知れない
2014年5月18日に日本でレビュー済み
細野晴臣という人は多作の人である。
グループ及びソロ活動だけでも出したアルバムの数は50枚にも上る。(ちなみにこの数字がどれくらい凄いかというと、この当時、あのポール・マッカトニーがビートルズ時代を入れても44枚、ボブ・ディランでも47枚、毎年1枚は出しているニール・ヤングでさえ48枚なのだ *実際の数字はアルバムの捉え方によって多少前後すると思います)
これに雪村いづみやいしだあゆみなどのプロデュース作品を含めたら膨大な数になるだろう。
それだけ真面目な人であり、創作意欲が旺盛な人でもあるのだろう。
またアルバムの数だけでなく彼がエイプリル・フールというグループでデビューした69年以降、日本のポップス界に与えた影響は計り知れないものがあると思う。
そんな男が先月「細野晴臣 アーカイヴス vol.1」と名のアルバムを出した。
これは1987年から2006年までの音源を自ら編集した作品であり、音源の中味は、NHKドラマ「ウォーカーズ」の音楽であったり、沖縄で上演された琉球王朝をテーマにした音楽劇であったりと多種多様な音楽が詰め込まれている。
しかし、曲によっては自らリミックスまで施しているので不思議な統一感がある。
おそらく彼も60歳を過ぎて自分の総決算をはじめたのではないか?
曲の中では、タイタニック号に唯一日本人として乗船し、無事帰還できた祖父との関係で、「タイタニック引上げ品展」のBGMを引き受けることになり、そこで流していた1曲、「It Was Sad When That Great Ship Went Down」に自らボーカルを入れて歌っているのが特に聴き所であり感動する。
基本的には細野ファン向けのマニアックな作品とも捉えられるが、誰が聞いてもゆったりと落ち着ける作品に仕上がっていると思う。