上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0「理」に触れる。胸がざわざわする「残り紅」「水碧む」収録(紙版9巻アフタヌーンKCレビュー)。
2021年7月1日に日本でレビュー済み
アニメの「残り紅」がとてもよかったので、2~8巻をすっ飛ばして9巻へ。
現在のハッピー、アンハッピー峻別風潮と異なり、また、本漫画の中心ともいうべき、あることとあることの境目、境界線上の決着。いや、決着などしない。実人生が決着などしないように。
本作は人の情・感覚の交感を描くとともに、世の底流にある、人間がこの星にはびこる前から存在した「理」にいつも触れる。生命の根源的なありよう。人間がこの星に出現し、彼らの情がこの「理」とせめぎ合う。
9巻でとりわけ胸に残るものはやはり「残り紅」。あわいを行き来する感覚。そしてギンコ自身を描いた「草の茵」。予想だにしない顛末の「水碧む」は必読だ。
2編の冒頭の水彩のカラー頁のタッチも美しい。現在の多くの、テンプレのような作画漫画と一線を画する個性。これは全巻読むことになりそうだ。06~07月刊アフタヌーン掲載分。
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