上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0間違いなく邦画の傑作、若い人達にこそ観て欲しい
2017年8月11日に日本でレビュー済み
この映画が好きで、セリフを覚えるくらい観ています。
エリートで人格的にも素晴らしい主人公、召集された市井の人々(豆腐屋さんやヤクザ、幇間等様々な)、戦争を遂行する軍の司令官(大山さん、児玉さん,乃木さん)、日本国の運命を託された伊藤博文総理大臣と明治大帝。
それぞれの立場は違いますが、日本国民総員で遂行する大事業です、国力も兵力も比べ物にならないロシアとの戦争、負ければ日本国そのものが消滅する可能性もあります。
主人公の古賀少尉、ロシア文学を愛する理性的な人物が、最後は「ロシア人は全員敵であります」と変貌してゆく戦争の狂気・・・・。
ぼんやりしているようで、実は度胸が据わっている豆腐屋さん(ラストは二百三高知一番乗り)。
おそらく日常では鼻つまみ者だったろうヤクザさんの大活躍。
頼りないが、戦友思いのタイコ持ちさん。
みんなキャラが立ってます。
余談ですが、染め物職人の米川二等兵が、幼い子供達と別れるシーンは、何度見ても涙が出てきます、自分が一児の親になってからは特に・・・・。
物語のもう一つの軸である、乃木さんと児玉さんですが、指揮権委譲の交渉のシーンでは、日本映画史に特筆すべき演技が見られます。
仲代達也氏と故・丹波哲郎氏・・・本物の「俳優」とはこういう人達のことを言うんでしょう。
ラスト、明治大帝に復命の途中で泣き崩れる乃木さん・・・(これは史実だそうてず)
太平洋戦争中は神様、戦後は某小説家の影響で無能の代名詞(最近は見直されてきていますが)と、評価の落差が激しい乃木さんですが、軍事的評価は関係なく、個人的にはとても魅力的です(乃木さんは代十代の学習院院長として昭和天皇の教育にあたった方でもあります)
3時間と長い映画で、内容も重い映画ですが、特に若い人に一度は観て欲しい映画です。
中学や高校でも近代史はスケジュールの関係で飛ばしたり、習ってもさらっとしか学ばなかったりするそうですから。
きっと近代史に興味を持つきっかけになると思います。