ゲーム本編プレイは必須の内容。それも全てのDLCを含めて、です。 さてFF15,日本ではあまり評判が良くなく(それでも国内100万本は売れてますからビデオゲームのミリオンセラーには敬意を評すべきと考える)「売れてない」「売れなかった」等と去年2023年時点で迂闊と書かざるを得ない読者のレビューに記されるビデオゲーム「ファイナルファンタジー15」のノベライズである。売れてないのは「嘘」で数年間に渡る、制作中止になってしまったDLCもあるがそれでも出色のエピソードアーデンは出す事ができ本編の世界累計売上も歴代FFの中でも多い方の1000万本を超えた再評価が待ち望まれるソフトである。 さて内容は本編や発売やリリースにこぎつけたDLCそのままではない。どこかのレビューで「皆が望む未来」が描かれてると私は安易なハッピーエンドなど望みはしない。それによって人の愚かさや当人にはどうしようもない生まれた時代、親の経済力や肉体的知的素養や人脈、それらが高くなりがちな職業、同じ国で同じ時代でさえ地域間格差が著しいこの国の場合生まれた地域などの理不尽さが「めでたしめでたし」で薄まるか本編でその描写が薄いと殆ど消えてしまうからだ。これも大筋はそうである。 著者映島巡の構成感覚は合格点である。『原案 FINAL FANTASY XV』開発チームから渡されているので当然だろうか。 問題は淡々とした圧力の弱い、情念の絡み合いの乏しく感じられる戦闘や登場人物の情感の描写力の薄さ。それらが緻密でさいを穿ち、なおかつ芳醇な香りが活字から立ち上りそうなほど激烈なものだったら同じ、ちゃんとゲーム本編でも「皆が見たかった」2人の情景はレギスの声に乗って、そしてこのシリーズを貫く壮麗な音楽にのって描かれているものに質的にはかなり接近したかもしれない。しかし描写力の淡白さで、それを「◯きている2人で見たい」という開発スタッフ、ファンのわがままで人命を弄ばれて生まれたこの小説は確かに最後の最後は、113代国王からの言葉でいうことで多少感じいるものがあったが、十全な充足感かと言われれば物足りないものに終わった気がしている。