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9件中1 - 9件目のレビューを表示(星5つ). すべての18レビューを表示
VINEメンバー2008年11月10日
かなり読みにくい・・・途中で投げだそうかと思いましたが、一種独特の「雰囲気」に惹かれてズルズルと最後まで・・・。そして・・・何とか読了して・・・思わず唸りました!

物語は太平洋戦争末期の戦中戦後、東京の女学校が舞台。女学校特有の先輩後輩の間の愛憎シーンや同級生の間の軋轢、友情、激しさを増す空襲の中で失われる 命、女子挺身隊として過酷な労働に励む日常と、その中でも交わされる少女たちの密やかな交流の様子などが描かれる。それに絡んでくるのは空襲の最中の不可 解な「死」、そして書き手を引き継ぐことを期待された謎めいた手書きの本・・・。

手書きの「本」の物語に少女たちの「過去」や「今」が混じり合い、百合的な面に目が奪われていると、グロテスクな「悪意」や「恐怖」の存在も伺わせ る・・・。多数の小説や画集の描写もあるが、これがまた思春期特有の一筋縄では行かないものばかり・・・。シュールでグロテスク・・・そして妖しくも美し い・・・・・・。結末はミステリー的な面もあるが作者はあからさまには描かない。好きだからこそ・・・そうせずにはいられなかった・・・そこはかとなく・・・切ない終わり方です。

戦中戦後の激動の時代を生きた作者が、「あの頃」の自分を重ね合わせて書いたと思える具体的な描写、その上にほとんど幻想的と思える世界が重ね合わさ れた不思議なお話です。美しいバラには棘があるように一筋縄ではいかない展開ですが、結末の見事さを思えば耐えるべきでしょう。
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2012年5月6日
著者の作品は、何度も読み返し、前後関係を確認し、というのを繰り返すため、なかなか読むのに時間がかかる。
それは、微に入り細にわたる過剰な描写をしないためであり、そこが著者の作品の持ち味でもある。
つまり、読者が創造を広げる範囲が広い、ということだ。

本作は戦時下の女子高を舞台としたものであり、その雰囲気と、その時代に設定した必然性は十分である。
そして、登場する少女達の、女性作家でなければ描写できないであろうと思われる赤裸々な姿が、読みどころだ。
ミステリとしてはメタ、というジャンルに分類されてしまうかもしれないが、作中作が重要なキーとなる。
著者の他の作品と同様、本格度が低いという点はあるが、非常に面白い。
さらにはこのラストだ。
なかなかにダークである。

本作を読んで連想したのが、高木「わが一高時代〜」だった。
この両作の雰囲気の相似はどうだ。
もちろん設定も犯人もトリックも、ましてや作者の作品に対する意図も、まったく違うはずだ。
しかし、それでもこの両作は、戦時下が舞台というだけではなく、学生に及ぼす戦争の影が、非常に濃密に描かれている。
これがヤングアダルト向けの叢書の一冊として刊行されたことに、拍手を送りたい。
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VINEメンバー2014年1月27日
皆川博子さんは前から読んでみたいと思いつつ、なぜか読み損ねて、今頃になってしまいました。そして、やっぱり、もっと早く読めばよかったと思いました。期待以上のすばらしさです。とにかく美しい。そして、美しいのにリアリティのある世界です。戦時中のお嬢様学校の様子が鮮明に伝わってきて、少女たちの思いに深さを感じました。最近の作家さんがお嬢様学校を舞台に書いた小説とはまるで違う。あっちは薄っぺらくて、いかにもお嬢様に憧れる庶民が書いたって感じですが、こちらは真実だったのだろうと思わせる説得力があります。逆に薄っぺらいものに慣れてしまっている方は低評価になってしまうのかなと残念ですが、私は一流と呼べる数少ない作家さんの一人だなと思いました。
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2010年10月9日
少女期特有のうつくしさと、残酷さが描かれていく。
この刹那的な閉塞感が好きだ。
でも、ただ退廃的なだけで終わらなくて、
最後に挿入される、ある登場人物のモノローグに、
未来へと続いて行く確かな希望をも感じさせてくれる。

物語世界の雰囲気が具現化されたような、
カバーイラストも含めたパッケージも秀逸で、
手元に置いておきたくなる一冊。
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2008年1月4日
物語は、太平洋戦争を挟んでその前後の間に女学校で起こった殺人事件をテーマにした一級のミステリー。

「倒立する塔の殺人」というタイトルのノートに、女学生の間で書き込み(全体の70%を占める)がされていく過程で殺人が起こり、最後の書き込みによって読者は事の真相を知らされるという流れになっている。

最後のところを読むまで誰が被害者か・犯人か・探偵役か分からない。こんな不思議なミステリーは初めて。読後の満足度は非常に高い。

奥付によると1930年(Wikipediaでは1929年12月8日)生まれの著者により、2007年11月に初版が出されているので出版時の年齢は77歳ということになる。この歳でこれほど緻密な作品が書けることも素晴らしい。
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2015年11月19日
図書館で借りて気に入っていた本です。この挿絵のが欲しかったのです
送付品について文句などつけようもないです。超美品でした
また利用させてもらいます。どうもありがとう
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2008年10月16日
戦時下のミッションスクールを舞台に描かれる女の園での不可解な事件。「ああ、おねえさま」という世界が描かれているがそこにエロティックな要素はなく、むしろ無味無臭の健全な印象を与える。驚くのは、その緻密な入れ子構造だ。作中作だけではなく、まだその中に手記があったりして奇妙な幻惑効果をあげている。また時制を無理なく自然に前後させることによって、叙述トリックが最大限にいかされ、案外やさしいこのメイントリックに簡単にだまされてしまった。一応本書はYAレーベルで刊行されているが、中身は立派に大人対象だ。というか、少年少女たちにはちょっと荷が重いんじゃないかな?でも、作中で登場人物も言ってるように、小学生で「カラマーゾフの兄弟」を読む人もいるのだから、大人が勝手に判断する『子どもには合わないんじゃないか』という無意味な危惧は必要ないのだろう。相変わらず、皆川女史は作中に絵画や詩を無数に散りばめて、一種独特の雰囲気を醸し出している。それは凄惨な美であり、現実離れした快楽だ。独特の浮遊感と匂いたつような透明感が物語を包みこみ、ファンタジーめいた舞台装置として機能しているのである。物語に耽溺する少女たちというのも非常に魅力的な要素だった。その大きな枠組みにより成立している本書は、危険と紙一重のスリルや空想の世界に心とらわれる非現実感を巧みにストーリーの中に抽出し、読む者に本を愛で愉しむ喜びを与えてくれる。皆川氏のお歳を考えると、この完成度は素晴らしい。ますます畏敬の念にとらわれる。山田風太郎亡きいま、ぼくが心から敬い大切に思う作家は皆川博子ただ一人だ。いま、あなたと同時代に生きれて、ぼくは本当に幸せです。素敵な物語をありがとう。
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2011年12月5日
皆川博子さんの作品には、はまれるものとはまれないものがあるのですが、
文庫・装画・モティーフ(戦中・後の女子校)に引かれ購入しました。
あまりの読み安さに驚きました。

何と言ってもキャラクターが皆可愛い。
可愛い正統派ヒロインみたいな小枝ちゃん、
カッコいいベー様、
素敵な先輩の上月さんと七尾さん、
いなくちゃ困る設楽さん。
皆魅力的でいきいきしてました。

皆川作品らしい闇は押さえ気味で、いやあ面白かった。
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2008年11月24日
皆川博子さんの特徴はなんといってもアカデミックで耽美幻想的な上質の文章、極上の酩酊を誘う退廃的な雰囲気、清濁併せ呑む世界観、美麗な登場人物……数え上げたらきりがないんですが、とにかく一度はまると抜け出せない、麻薬のような魅力があります。
毒にも薬にもならない小説が多い中で、皆川博子の小説はどれも強烈な毒をもっている。
感性があうひとにはたまらないんじゃないでしょうか。

第二次世界大戦終戦直後、焼け野原と化した東京のミッションスクールのチャペルで、一人の女子生徒が変死を遂げた。
その生徒の死には「倒立する塔の殺人」と題され、ミッションスクールの生徒間で回し書きされた小説が絡んでいるらしい。
死んだ女生徒に憧れていた小枝は、異分子のイブとあだ名される同級生の力を借り、未完の小説の続編を模索するー……。
シスターの頭文字をとりSと呼ばれる特殊な関係、友情。
物資が欠乏し女学生であっても工場に駆り出された過酷な時代の中、語り手から語り手へと受け継がれる禁断のノートがもたらすのは災厄か、それとも……
美術や文学の教養の深さに裏打ちされたアカデミックな会話、驕慢で清楚、可憐で邪悪な少女達の描写が素敵すぎる。
「カラマーゾフの兄弟」が重要なキーワード……ってほどでもないですが、登場人物を繋ぎ合わせるキーアイテムとなってるので、カラマーゾフ既読の方にもぜひ読んでほしい。どの登場人物が好きかで性格がわかるという指摘にはぎくりとします。
擬似姉妹愛をメインに据えたミッション・スクール物としても読めるのですが、ミステリ的なギミックも仕掛けられていて、ラストの二重の陥穽には「やられた!」と感嘆しました。
恩田陸の「蛇行する川のほとり」とか好きな人は絶対ハマると思います。
一冊のノートとともに語り手が受け継がれていく形式は桜庭一樹の「青年のための読書クラブ」と共通ですね。あわせて読んでみると楽しいかもしれません。
ただ、難を言うなら、設楽さんが可哀相すぎる……聡明な子なのに、あの扱いは酷え……。
ラストで自信たっぷりに将来の夢を語るところでは皆川さん本人がモデル?と勘ぐりましたが、どうなんでしょうね。
最後になりましたが。
「倒立する塔の殺人」、ぜひ中村明日美子さんに漫画化してほしい!
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