上位の批判的レビュー
5つ星のうち2.0分析力不足、一面的
2003年3月12日に日本でレビュー済み
日韓併合を日本の国益から論じた第一部はそれなりに斬新で、確かに読むに
値しますし、日本が韓国の近代化に多額の出費を強いられた事は確かです。
ただ、その後の第二部になると、論理性は急に低下しています。
特に、韓国併合がロシアに対する認識の甘さを招いて、対米戦争に繋がった、
とする部分は、極端な決めつけや、強引な解釈が多々あり、全てを自説に
結びつけようとするが故の、論理的な無理と破綻が発生しています。
また第三部は現在の韓国との問題を論じていますが、特に参政権に関する
最高裁判所の判決の所などは、素人の様な記述となってしまっています。
結果的にこの本は、嫌韓感情を説明、肯定する理屈を作ろうとしたに
過ぎない、(つまり昨今の嫌韓感情に媚びる本である)と言わざるを得ず、
却って冷徹な国益分析への視点を失わせかねません。
戦後民主主義的な惰眠を貪っている方はこんな本は読まないでしょうから
兎も角、目覚めて間もない方や、近現代史に関心を持たれたばかりの方は
この本は後回しにすることを薦めます。