上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.0潜水艦という密閉空間における孤独な戦い
2007年9月16日に日本でレビュー済み
潜水艦を舞台にした戦記物です。
内容は、『終戦のローレライ/福井敏晴』に似ていると思いました。
もちろん出たのはこの作品の方が先ですし、こちらの方がより本格的
な戦記物です。だって、終戦のローレライはガンダムだもんね。
潜水艦という密閉空間における孤独な戦いが、手に汗握るタッチで
書かれています。漏水や火災、酸素の消費といった、敵と戦う以前に
対処すべき問題が多数あるのですから、厄介な乗り物です。
でも、そこが潜水艦の面白い所でもあります。
ところで、この艦長は優柔不断ですね。
問題を先送りにしてばかりいるように感じられます。
そんな事だから途中で拾った爺さんに指揮権を取られたりするんですよ。
潜水艦で指揮系統が二重になったらまずいですよ。
もっとしっかりして欲しかったですね。
回天の運用をめぐって、国粋主義に凝り固まった乗員と艦長たちが
もっと激しく対立するなど、人間模様を書き込めば、物語に深みが出た
のではないでしょうか。