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元号 年号から読み解く日本史 (文春新書)
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3件中1 - 3件目のレビューを表示
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2019年3月3日
日本で最初の年号は「大化」と言われているが、その実、次に続く「白雉」から「朱鳥」までは空白の期間が存在し、そこから「大宝」までの間にも空白の期間がある。このことから、私は「大宝」が事実上の年号の始まりではないかと思っている。
西暦701年8月に我が国初の律令法である「大宝律令」の完成を見、その中の「儀制令」には、官から出す文書にも民から出す書類にも年次を記す場合にはすべて「年号を使用しなければならない」と規定されたのである。このことの意味するものは、対外的に日本が独立国家として、また日本が統一国家として官民一体となって同一の年代表記をすることが明確化されたことの証しなのである。
これにより、これまで断続的であった年号を新たに制度化して、切れ目のないよう続けていくスタート地点に立ったといえるだろう。
今回、新しく選定される元号について政府は「広く国民に受け入れられ、生活に深く根差したものとなるよう意を用いる」と表明した。今までの日本の元号は中国がその源であって、出典は中国古典（漢籍）とされてきたが、ここにきて、日本の古典が出典として選択されるかどうかが注目されている。
西暦701年8月に我が国初の律令法である「大宝律令」の完成を見、その中の「儀制令」には、官から出す文書にも民から出す書類にも年次を記す場合にはすべて「年号を使用しなければならない」と規定されたのである。このことの意味するものは、対外的に日本が独立国家として、また日本が統一国家として官民一体となって同一の年代表記をすることが明確化されたことの証しなのである。
これにより、これまで断続的であった年号を新たに制度化して、切れ目のないよう続けていくスタート地点に立ったといえるだろう。
今回、新しく選定される元号について政府は「広く国民に受け入れられ、生活に深く根差したものとなるよう意を用いる」と表明した。今までの日本の元号は中国がその源であって、出典は中国古典（漢籍）とされてきたが、ここにきて、日本の古典が出典として選択されるかどうかが注目されている。
2019年3月11日
学生時代、日本史が得意ではありませんでした。が、年号からとらえた歴史をこの本が語っており、スーッと頭に入ってきました。50年前にこの本と出会っていたら、でも、今出会えたことで、年号が持つ大切な意味が良く分かりました。年号は、日本人の心ですね。
2018年3月31日
2019年5月に日本の元号が代わることとなるが、この機会にその歴史や背景、元号に関わる「決まり事」を知ることは意義深い。元号研究の第一人者であり、昭和から平成に代わる時には解説者としてメディアに登場したという筆者の著作から学べる一冊。
日本の年号は「大化」から「平成」まで247に及ぶこと、使われた漢字は72文字であること、「平成」は(「昭和(64年)」「明治(45年)」「応永(35年)」に次ぐ)歴代4位の長さであること、一代一号となったのは「明治」からであること、「明治」は過去10回候補に挙がっていた(同様に「昭和」は4回、「平成」も1回)こと、戦後の占領時「元号法」案が撤回され、昭和の後期まで改元を律する「元号法」が存在しなかったことなど、元号に関する蘊蓄が盛り沢山である。
「日本公年号年表」や「日本の年号候補・未採用文字案」も付けられており、「永久保存版」でもある。
日本の年号は「大化」から「平成」まで247に及ぶこと、使われた漢字は72文字であること、「平成」は(「昭和(64年)」「明治(45年)」「応永(35年)」に次ぐ)歴代4位の長さであること、一代一号となったのは「明治」からであること、「明治」は過去10回候補に挙がっていた(同様に「昭和」は4回、「平成」も1回)こと、戦後の占領時「元号法」案が撤回され、昭和の後期まで改元を律する「元号法」が存在しなかったことなど、元号に関する蘊蓄が盛り沢山である。
「日本公年号年表」や「日本の年号候補・未採用文字案」も付けられており、「永久保存版」でもある。
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