上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0「韓国は嘘つき国家」「韓国の歴史学や社会学は嘘の温床です。韓国の大学は嘘の製造工場です」と指摘する本書を「ヘイト本」だと、日本の左翼系メディアは批判できるだろうか?
2019年11月23日に日本でレビュー済み
李栄薫氏編の『反日種族主義 日韓危機の根源』 (文藝春秋)を読んだ。ちょっと小難しい論文選かなと思っていたが、巻頭論文というか、巻頭のプロローグから李さんが「嘘の国」韓国を滔々と論じているではないか。
「嘘をつく国民」として、 「韓国の嘘つき文化は国際的に広く知れ渡っています。二〇一四年だけで偽証罪で起訴された人は一四〇〇人です。日本に比べ一七二倍だといいます。人口を考慮すれば、一人あたりの偽証罪は日本の四三〇倍になります」と書いている。
もし、日本の週刊誌が「韓国は嘘つき国家」なる特集を組んだら、日本の左翼系メディアやパヨクたちはなんと騒ぐだろうか?
韓国のデータに基づき、韓国を論じて「韓国なんて要らない」と書いただけでヘイト!と騒ぐ人たちは、大パニックとなるのではないか。だが、韓国の学者がそう書いているのだ。
さらに、李さんは「この国の歴史学や社会学は嘘の温床です。この国の大学は嘘の製造工場です」「二〇〇〇年代に入ると全ての国民、全ての政治が平然と嘘をつくようになったのです」と。
慰安婦、徴用工裁判、それらは「嘘の裁判」であり、 「嘘の可能性の高い主張を検証もしない裁判が果たして有効なのか」と指摘もしている。これはエッセイ風で読みやすい。
この本が韓国で、韓国左翼人も買って読んだかもしれないが、それでも10万部発行されたということは、韓国人が嘘によらずに生きることができるようになるかもしれないという希望を持たせてくれる。
ともあれ、 『反日種族主義』が、日本で訳出されることによって、こういった認識とほぼ同種の韓国批判をしている日本の良心的知識人を、日本の左翼人が「反知性主義」とか「ヘイト本」だとか「ネトウヨ」だと批判していたのが、単なるレッテル貼りでしかなかったことが一目瞭然となろう。両者の主張はほぼ同じではないか。
植村隆氏の天敵と目される西岡力氏の『歴史を捏造する反日国家・韓国』 『ゆすり、たかりの国家』 (ワック)、『でっちあげの徴用工問題』 (草思社)なども、左翼陣営はヘイト本とみなしているようだが、それらは虚しいレッテル貼りというしかない。
この編者代表の李さんほか、執筆者を囲んで、黒田勝弘さんが司会役となった対談が、「文藝春秋」(2019年12月号)でもなされている。題して「反日種族主義」を追放せよ--と。「ついに韓国の歴史家が決起した!」と。
その中で、金容三氏が指摘しているが、「反日感情を拡大再生産し続けているのが(韓国の)メディアです。現在の韓国大手メディアは左派の言論労組が掌握しています」「北朝鮮側が長らく『日本を攻撃せよ』という指示を韓国側に働きかけていた」「北(朝鮮)から韓国内の左派集団に『韓日の国民感情をひたすら刺激して仲違いさせよ』という指示が下された。それの影響がいま出ている」とのこと。
その中には日本の左派メディア、左派政党もあるだろう。連携しているといえよう。
鄭安基氏は、 「日本側が韓国への謝罪感情や同情主義を捨てるべきであり、安易な妥協をしない方が韓国のためになると思っています」とも述べている。
韓国社会の「反日主義」「反日民族主義」「反日種族主義」は、ナスチヒトラーの「反ユダヤ主義」にも匹敵する非科学的な感情論によるおぞましいものであり、それこそ反日ヘイトだろう。
ただ、李さんの肩書は、 「李承晩学堂校長」となっている。
本の「はじめに」で、「(彼の)採った強硬な反日政策は、簡単には納得しかねるところです。多くの日本人が、そのために李承晩に対しあまりよくない感情を抱いています。しかしながら一九五〇年代の記録を細密に読んで行くと、彼の強硬な反日政策は建国の草創期にはほとんど不可避な苦肉の策だった、という考えに至ります」と釈明しているあたりは、ちょっと?という感じがしないでもないけど…。
まぁ、小異を残して大同を求めることも時には肝要かと。