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2010年7月30日
シミュレーションは第三の科学(理論科学、実験科学と対比して)といわれます。
なぜシミュレーションをするかというと、「何時間後にはこうなる」という計算式がないからです。
計算式がないものを何とかして計算しよう、という無茶な目的を果たすために
シミュレーションは登場しました。
……投資だろうが試合だろうが、厳密な「勝利の方程式」がどこかにあるはずだ、という信念をお持ちの方にはお勧めしません。
自分の実験誤差が大きいのを棚に上げて
「天気予報はなんでこう当たらないんだ」と考えている理系の方々にはお勧めします。

著者(と訳者)の文には理系らしい平明さと、本業の天気予報から始まる
「本質的にわからないものをそこそこ確からしく推測する技術」に対する情熱が見て取れます。
また、シミュレーションが本業だからこそ、「シミュレーション結果を過信するな」という
メッセージにも満ちています。
某漫画の台詞そっくりですが、「不可能を何とかするのが技術屋」(可能にするとは言わない)なのです。
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「決定論に従う機械論的なシステムとは違い、私たちには選択肢がある。運命は自分で決めることができる。私たちは初期条件や遺伝子や効率的市場の奴隷ではない。私たちは予測不可能で、それは悪くないことだ」。

著者は気象の専門家。いろいろなモデルに基づく予測がどうして当たらないのか、そこにはどのような本質的な問題があるのかについて述べた本である。「過去」「現在」「未来」の3部構成。ぶ厚い本だが、後ろは付録や参考文献のリストが並んでおり、本編は見た目ほどの量ではない。

前半の科学史の解説では、ピタゴラスやケプラーやニュートンが登場。数学や物理の様々な法則の発見によって、計算でいろいろな予測が可能になった経緯を振り返る。

続いて、現代における天気、病気、経済に対しての予測の試みについて解説が行われている。19世紀までの科学の発達の方向性から多くの人が信じていた決定論的アプローチが、次々壁にぶち当たる様子とその理由についての分析が行われている。

最後に、それまでの説明を総括しながら科学的な予測の限界と、それでも残るモデルの有効性及びその意義について言及している。特に、地球温暖化のモデルが不正確であることを言い訳にしようとする一部で見られる風潮に対しての著者の反論は力が入っている。「嵐を予言することはできなくても、嵐の乗り切り方なら予言できる」。

結論としては、第一に、方程式は計算不可能なシステムには存在しない。第二に、モデルにはパラメータ化に伴う誤差が存在する上にモデル自体の不確かさについても正確にわからないという問題がある、ということになる。しかし一方で、モデルは予測に用いるには不十分なものではあるけれども、システムの構造や理解や危うさを発見する為には大いに役に立つ。

ところどころユーモアを忍ばせてあるし、面白いエピソードも入っている。科学的な知見に基づき視野を広げてくれる。良い本です。
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本書は、天候、医療、経済の3分野についての人類が予知に挑んできた歴史を著した力作である。

著者の、数学、物理学、生物学、経済学等々各分野への造詣の深さと視野の広さには圧倒される。

問題は、ニュートンによって確立された物理学の体系やダーウィンの進化論があまりにも美しかったため、科学が重要な世界観となってしまい、決定論的科学主義が生物学や経済学、政治学に応用されていったことにあるという。
すなわち、物理学が既に相対性理論や量子力学などで決定論的アプローチを捨て去ったにもかかわらず、生物化学や社会科学はいまだにこのアプローチに固執して、現実を描ききれていないという。

確かに、科学がこれだけ進歩しても、天気予報はよく外れるし、株の暴落は誰も予想できない。地球温暖化に関する学説は、本書の最終章にあるとおり悲観的なものから楽観的なものまでさまざまである。

本書の結論は、われわれは確信を持って未来を予測することはできないが、少なくとも嵐や地震への対処の仕方を築き上げるための助けにはなってきたというものである。

本書を通じて、科学をめぐる世界観が変わったような気がする。
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2010年3月22日
科学的予想に関する素晴らしい啓蒙書でした。
相異なるモデル間で、相互評価する他ない科学的予想・・・
仮に一致したとしても、著者曰く・・・
「モデルが将来にわたってうまく機能する保証も、
もっと言えばモデルが現実のシステムの機能と少しでも似ているという保証もない」
実験による検証を旨とする科学と言い切るには、逡巡多き辛い仕事だな・・・と思いました。

本書より・・・
気候などのシステムを正確に予測できない理由はふたつある。
1.方程式がない。方程式は計算不可能なシステムには存在しない。
2.私たちが予測に使っているモデルには、パラメーター化の誤差に対する鋭敏性がある。
  既存のモデルを少しでも変えると、たいてい値がずいぶん異なる予測が生まれる。

根底にある系が計算不可能なので、モデルはモデル誤差を招くパラメーター化に依存している。
モデルが精緻になればなるほど、未知のパラメーターの数が増える。
そのようなモデルの特徴である複数のフィードバック・ループもまた、
パラメーター化の小さな誤差への鋭敏さをもたらす。その結果、モデルは非常に柔軟になり、
過去のデータに適合させることはできても、正確な将来予測は相変わらず難しい。

モデルが正しいとは言えない ― モデルが非常に柔軟だというだけのことだ。

雲は第一原理から計算(ボトムアップ)できるものではなく、むしろ複雑系の創発特性と見なすほうが、
いろいろな意味でずっと理にかなっている。

「パラメーター化」は、ある程度は物理学にもとづいているかもしれないが、
ニュートンの運動方程式とは大きな隔たりがある(重力の法則はあっても、雲の法則はない)。
パラメーター化は、誤差の大きな原因である。雲量の推定値は気温や湿度などの計算に影響を与えるが、
そもそもその計算は雲量の推定に使われているからだ。雲が時間とともにどのように変化し、
発展していくかを予測するには、詳細な部分が問題になる。
そして、雲は非常にさまざまなスケールに渡って存在するので、あらゆる情報を集められるほど小さい、
特定の格子サイズというものは存在しないのだ。
分解能が向上しても、細かいスケールの物理をモデル化するには新たなパラメーター化が必要になる。
したがって、モデルの変数の数は爆発的に増え、実際には予報精度が落ちる可能性がある。
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2011年3月10日
ガリレオやニュートンの時代以降、謎に満ちた自然現象のいくつかは「微分方程式」で予測可能になった。この本は、そのような流れのなかで、現在多くの人の関心をよんでいる、いわゆる「複雑系」の代表とみなされる、天候・生命系・経済の3つの問題に関して著者の立場から現状を誠実に説明したものと言える。
 第一部の「過去」については、微分方程式系と初期条件で森羅万象の未来が予測できるとした「ラプラスの魔」的な発想あるいは「信仰」の由来を概観する。これが「歴史」の部分である。「現在」の部は、天候・生命系・経済系でどのような研究が行われているか概説したものである。初期条件の変化に敏感に依存する非線形系(「カオス」の由来するところ)に関しては説明がある。「未来」の部分は、著者の個人的な意見である。
著者の数学的な論文をみると生命科学(細胞内の制御反応)の研究がある、若い(30代前半?)研究者のようである。
翻訳は、ざっと見た限り丁寧に行われているように思う。原著と比較したわけではないが、破たんがない。読者の方には、多少の努力(内容を注意して読む)と、いくつかの専門語を忌避しない寛容さが求められる。
 流行語となり意味不明の語となった「複雑系」(いわゆる、プラスチック語?)などに食傷・幻滅した人には強く勧められる。ただ、著者の趣意も主題に対応して複雑である。何でも説明できるかの幻想を振りまく曖昧・単純な言説を批判しているが、本のタイトルには「可能性」とある。科学を否定しているわけではない。現状の科学的な知識の限界を指摘している。
 未来は誰にも分からないので「未来」の部分を真面目に受け取ってはならない。半分冗談で書いている(「非数学者限定」とか)。、
 一般の読者には少し難しい点があるかも知れないが、誠実な著者による良書と思う。
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2011年7月11日
興味深いテーマなんだけど、
僕にはなかなか理解できなかった。

わからないものを数式で当てはめていく事によって
違うものが見えるようになっていく。
その繰り返しで、予測する精度は次第にあがっていく。。。

そんな感じでしょうか。
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2010年8月31日
「天気と気候の予測には直接的な結びつきがあり、モデルによる予測が天気では失敗するかもしれないが気候ではうまくいくと信じることは、希望的観測以外の何ものでもない。」

著者は数学者で、天気、病気、経済の予測方法とその限界について解説しています。中でも、天気については予測が外れる原因が、観測データの不完全さによるのではなく、モデルの誤差によることを学問的に研究した経験から、きわめて説得力ある形で議論が展開されています。天気が当たらないことを、気象学者は初期条件の違いが結果に鋭敏に反映する「バタフライ効果」やカオスのせいにして、決してモデルの不完全さを認めようとしない姿勢が、著者の経験に基づいて述べられています。

系の性質を第一原理から導けない対象については、モデル化することが問題解決のための第一歩となります。その際、パラメータを多く導入すれば、望むだけ観測した「過去」のデータに一致するモデルを構築することができますが、「将来」の未観測のデータを予測する精度が向上することは期待できません。このことは、工学や計算化学などの分野では常識ですが、最近の地球温暖化の議論とClimateゲート後の顛末を見ると、気象学者の間では必ずしも常識ではなかったようです。

天気も病気も経済も科学的な計算で予測することはできないという著者の主張には賛同しますが、最後に「計算ではなく、行動のときが来たのだ。私には嵐が近づいている気がしている」とオカルトチックな結論が導かれるあたりには、ひどく落胆しました。気候モデルへの批判は説得力があったのですが、病気や経済など専門外の部分については、力不足の印象を免れません。お奨め度は中くらいです。
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2010年3月22日
この本のキモは、著者の専門である天気予報のような気象の分野を題材に、今までカオスだ!と天気予報があたらないことの責任逃れしてきた研究者連中に対して、単に予測モデルのできの悪さが原因だ!として、怠慢な研究者への痛烈な批判をしているところだと見ました。
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2010年10月5日
「未来を正確に知りたいという思いが、科学を前進させる!ー予測する科学の最前線」とタスキに書かれており、また、邦題から、
「ラプラスの悪魔に続け!予測テク発展史と今後の展望を一挙紹介!」ってな内容を期待して購入。が、中身はありえないほど違った。

にわかに科学哲学的な論調で展開されるもののきわめて思弁的。散見されるオカシな日本語訳文も手伝って「明晰」な印象は持てない。
ギリシャ哲学/古典物理学から現在に至る諸科学分野をネタに拾っては衒学的に話がすすむんだけれど・・・

P185
「数時間前のモデル予報にうまく合うように、大気観測結果を調整している。言い換えれば、現実よりも、
 モデルのほうが大事にされているのだ。この習慣には、ある程度やむを得ない面もある。観測結果を平滑化できるからだ。
 しかし、そうなると、誤差は、もとの観測結果ではなく、解析値に対して測定されていることになる。」

P224-225
「生物系のモデル化は(略)新しいアルゴリズムや技術がたえず開発されている。しかし(略)たとえば、細胞の細かい構造を
 シミュレートするーとき、実験データに照らして適切に実証しようとすると、さまざまな問題にぶつかる。(略)
 詳細が加えられるとパラメーターの数は爆発的に増える。したがって、実験から正確なパラメーター値を推定するのは不可能である。
 生体モデルは『ギリシャの円モデル』と同じ難点を抱えていると言える。つまり、柔軟性がありすぎるのだ。(略)
 モデル構築者はいろんなレバーを引いて操ることで、モデルに何でもやりたいことをやらせることができる。
 これは本書で論じられている体系すべてに共通している。すなわち、計算不可能性のあかしだ。」

本書は全般的にこんな調子。 オレル的「予測不能論」&「操作主義蔓延説」ーこれが主題&副題だといってもよさそう。

古典の件りは見かけ上の類似性を「法則的」だとしてこじつけるために拵えたっぽくて、著者の本領であるハズの第4章も含め、
トピックすべてに於いて説得的議論展開は皆無。引用や著者のその解釈も眉をひそめずにはいられないものが多い。
収穫逓増的な話を用いて「この説は、止まれの標識が近づいてきたらアクセルをもう少し踏め、と言っている」とかよく判らない。

P316-318「有効だと思う理由」を読むだけで、少なくとも本書は科学啓蒙書ではないってことくらいすぐ判る。

P334のまとめの中には、複雑な物理現象の予測(ってものが不正確であること)に関して次のように書かれている。
「方程式は計算不可能なシステムには存在しない。」
これが何を言わんとするのかを考えてみるところから科学を始めてみてはどうだろうか。

なんでもそうだけど、できないできないと愚痴こぼすより、できるところからコツコツでも前進できればそれでいい話でしょ。
というか、そうする以外に「前進」だの「発展」はあり得ないよな。我々は不可逆に進行する世界に生きてるんだもの。

予測困難さに関して良いんだか悪いんだかどっちつかずに右往左往してみせた挙げ句、
本書全般にわたって書き連ねたシームレスな無分別さを下敷きに「この先に起こりうるあれこれ」を占いだすこの本から、
科学的営為への賛辞や自然現象に対する畏敬の念を読み取ることはできない。タスキの紹介文はJARO級です。

控えめに言っても「思わせぶりなエセ科学本」が妥当評。
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