上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.0歴史に向き合おうとするいい本だと思ったけど
2015年2月12日に日本でレビュー済み
同じ出来事を経験しても、年代、環境、性別、その他、多くの違いによって、人それぞれ感じることが違うし、また、その出来事を振り返って話す言葉も違うし、同じ言葉を聞いても、受け取り方が違う、それを強く思い知る話だと思いました。歴史について、人によって、言うことが違ったり、それぞれが、自分のほうこそ正しいと言って譲らない時がありますが、そういう食い違いや対立が起こる理由を考えさせられる話だと思います。ただ、この話に出てくる主なる登場人物についてですが、ちょっと理想的に描かれすぎているように思えます。また、「アメリカ人としてどう生きるべきか、何を選択するべきか」「日本人として、どうすべきか」「父を悲しませないようにしたい」・・・そういう気持ちで悩み葛藤する姿はあっても、意外とあっさり自分の欲望のまま選択する面もあったりして、作者の意図がちょっとわかりにくかったです。結局、「左右の人の顔を見て善悪を判断し、人間としてどうすべきかという究極の倫理意識には甘い」という、多くの日本人の持つ欠点が描かれているのだろうか?と、うがった見方かもしれないですが、考えてしまいました。いっきに読むと大変疲れます。