Androidアプリストア Amazonファミリー nav_flyout_booksbusiness psm Amazon MasterCard summer_Bike nav_flyout_videogame ファッション Fire 7 ・Fire HD 8 Fire TV 熊本県フェア 年末年始ダイエット特集 大型家具・家電おまかせサービス Echo Kindle Amazon MP3 釣具・釣り用品 ドキュメンタル シーズン5

カスタマーレビュー

5つ星のうち3.5
8
ルポ 戦場出稼ぎ労働者 (集英社新書)
形式: 新書|変更
価格:¥778+ Amazonプライムなら、お急ぎ便が無料


2016年3月18日
1人の戦闘員を、100人で後方支援するのが軍隊というもの。後方支援業務の多くは民間企業に外注され、外国からの出稼ぎ労働者が担っている。そんな労働者のひとりとして、実際に戦場で働いた著者の体験記。
経済格差を燃料として遂行される戦争の一断面。。。掃除、洗濯、料理など、一般社会と大差ない労働に、戦争への参加意識もなく、あくまでも「出稼ぎ」として従事する労働者の姿がリアルに語られています。

著者の安田氏がシリアで拘束されたという情報が流れています。過去にイラクで拘束された経験もあるのに、またシリアに行くんだから、自己責任と言いたくなる人の気持も分からなくはありません。ただ、個人的には、安田さんのシリア取材記をぜひ読みたいと思っています。
.
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|0コメント|違反を報告
VINEメンバー2010年5月2日
著者自らが単独でイラクの基地訓練施設に労働に従事するコックとして潜入し、民営化が進む軍事オペレーションをウォッチングしてきた顛末記です。
ルポルタージュとしては、まだまだ中途半端に未熟な感じであり、本書は底辺から実体験してきた現地事情に関して、肌で感じたことを綴ったものです。
大よそはイラクに派遣された出稼ぎ労働者を中心として、軍事民営化が進んでいる実態を捉えようとしたんだと思いますが、あまりにも現場に入り込んでしまって、社会問題として提起すべくコンテンツまで入り込めていないようです。
ただ、かなりのリスクを冒してまで潜入したことは、その若さゆえの勇気があることと言えるのかもしれませんが、諸手を挙げて賛成できる行為ではないかもしれません。
それと、著者はやはり2004年の拘束事件のことを引きずっており、言葉の端々に弁解するような言い訳が残存していますが、一刻も早く脱皮するのが好ましいと思います。
単に、爆撃される模様を実体験したかったかのように思われるところが散見し、軍事民営化に関して、どのような仕組みでオペレーションされているのかといった根幹部分を捉えれば、それこそ貴重なルポとなったことと思われます。
著者のルポといった著作意図に反していることとは思いますが、基地訓練施設でコックとして創意工夫の元、勤勉に働いて、そのうちにシェフになってしまったことや、従業員等との葛藤や交渉などの交流模様を描いているところは、現地事情がリアルに読み取れ、興味深いところとなっています。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|1コメント1件|違反を報告
2016年1月1日
筆者の名前に聞き覚えがあるのは、2004年4月、イラクを取材中に現地の武装勢力に拘束されて、
国内で自己責任論を引き起こした人物であるからであった。
この自己責任論の欺瞞については、本書や「誰がを『人質』にしたのか」(PHP研究所、2004年)の中で
筆者が詳述しているので、そちらを参考にしてもらいたい。

筆者はイラク戦争の激戦地であるイラクのディワニヤで基地建設現場や民間軍事会社事務所などイラク軍関連施設で
コックとして働きながら、戦時下の戦況やイラク人などの現地の戦場労働者の実情や、彼らのイラク戦争に対する戦争観など
生の声を多く取り上げた。本書は戦争の一面をリアルに克写した迫真のルポルタージュである。

日本国内の大手新聞社は危険な現地に自社の記者を派遣しない。
だから、大手紙の紙面を読んでいても、自分の目で見て、肌で感じる、空気が伝わらず、戦争に反対する論調でも
安全な場所から発信される、「べき」論の理想論が多く、違和感をぬぐえない。
したがって戦争記者や戦争カメラマンの視点で見た戦争の現場を知るには、
安田氏のようなフリージャーナリストの取材に頼らざるを得ない。
彼らは、自らの生の体体を危険に晒して、命を賭けてより戦場の現場になるべく近いところに身を置く。
したがって、拘束される危険性も増す。その献身的な情熱に敬意を表したい。

本書については、安全なところでぬくぬくとしている私の論評よりも、
こうしたレビューではご法度になることを承知で
本書で一番グッときた部分を直接引用することで、魅力を伝えたい。
2004年に安田氏をイラクで拘束したのは、
地元の町民や農民などの一般人と彼らを指揮する元軍人や元警察官などで、
拘束中に近所から子どもなどが見物に来ていたという。こうした経験を踏まえて書かれたテロリスト論を以下紹介したい。

「テロリスト」ならば、周囲も含めて無条件に殺してよいのが「対テロ戦争」だ。その「テロリスト」とは誰なのか、という問題は「対テロ戦争」取材の最重要テーマである。
 「テロリズム」とは、『大辞泉』によれば「政治的目的を達成するために、暗殺・暴行・粛清・破壊活動など直接的な暴力やその脅威に訴える主義」とされているが、具体的な定義はされていない。「対テロ戦争」を推進している日本の外務省ですら、ホームページに「国際的なテロの定義というものはない」と明記している。
 本来、いかなる凶悪犯であれ、裁判を行い、証拠を示し、反論の機会を与え、日本ならば二度まで異議を唱えることも認めた上で、本当にその人に対して必要であると判断されなければ軽微な刑罰すら与えることはできない。罰を与えて人権を制限するためにはそれだけの手続きが必要なのだ。しかし、「テロリスト」にはそれを必要とされておらず、政府側が疑いを抱けばそれで殺してよいことになっている。その定義すらされていないということは、事実上、政府が誰に対してでも当てはめて自由に処刑できるということだ。逆らう者は「テロリスト」として殺せばよい。「対テロ戦争」の最大の意義はこれである。
 米軍に家族を殺され、何の証拠も示されずに突然拘束されて拷問・虐待されたイラク人と、彼らを支える地元住民が「テロリスト」とされていることを、拘束という自らの体験で確認したとき、「テロ」という曖昧で不気味な言葉を使うことによって人を人でなくしていく「対テロ戦争」の本質を見ることができた。「テロリスト」という言葉を使うということは、無条件に殺されてしかるべきだ、と判定を下すに等しい。人として、報道に携わる者として、私は「テロ」「テロリスト」という言葉を使うべきではないと拘束経験を通して改めて確認した。

安田氏の定義に反するが、
イラクとシリアのISIS(イスラム国)は「テロリスト」集団とみなしてもさしつかえがないと私個人は判断している。
ただ、もし今後アメリカなどの有志連合がイラク・シリアに地上軍を派遣した場合、
多くの住民が巻き添えを食って、または「テロリスト」とみなされて殺されるだろう。
いや、すでに有志連合は空爆によって多数の無辜の住民を殺している。
「テロリスト」という言葉は戦時において人権を守る多くの国際法が適用されない人々を意味する。
なぜなら、国際法は国家と国家との間で交わされたものであり、西欧諸国がISISを国家と認めない以上、
この戦争を通して発生する犠牲者の人権は無きに等しいからだ。
 こうした議論をすると、必ず起こる反論が以下のようなものだ。
「お前はISISを擁護している」「お前はテロリストの味方か」
 そうではない。私が言いたいのは次の一点だけだ。

「対テロ戦争」の大義名分の影に隠された多くの一般人の犠牲者の存在から私たちは目を背けてはならない。

本書はイラク戦争当時のものであるが、現在のイラクやシリアで何が起こっているかを知る上で、
参考になる重要資料であることは疑いない。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|0コメント|違反を報告
2014年7月30日
イラクの米軍基地では民間人労働者が多く働いているという。インドやネパール人が多いが、生活のため現地イラク人も働いている。
戦場労働の実態について調べるため、著者は出稼ぎ労働者として身分を偽り、クウェートからイラク潜入に成功する。平和な日本から爆音が日常的に聞こえる戦場へ。
「自分の村では危険な場所で働いた経験がないと男として認められず結婚もできない」という嘘をついたり、新聞記者の経験しかないのに調理人として就職しようとしたり、とんでもない無鉄砲さ。
ネットで作り方を調べて挑み、さすが日本人と言われるように真面目に働いた。
職場の同僚としてイラク人の本音を聞き出したり、習慣や考え方の違いや、基地での給料不払いなど金を巡るトラブルなどを体験する。
イラク人は、互いに譲り合って妥協点を見つけたり、自分で考えるというのが苦手で、絶対的なボスによる命令を求めている。
その意味でフセインはイラクらしい支配者だった。イラクは欧米型の民主主義など求めていない。
イラクでは人心掌握も復興事業も滞っていた。

著者の「将来への不安を精神論で耐えさせようと煽られてきたのが愛国心であり空気である。愛国心と格差社会により仕事がないなら戦場へ行け、という流れが加速する。」という論には賛成できないが、「そうなる前にオレが先に行って現場を見てくるわ」というジャーナリスト魂は評価できる。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|1コメント1件|違反を報告
ベスト500レビュアー2010年3月30日
月給10万円でイラクの激戦地の工事現場の料理人を半年務め上げた記録である本書は2つの意味ですごい。まず、平和主義の我が国で、機密の多い戦争の内部に入り込むのは困難を極める。内部の視点から「戦争の民営化」が書かれた、という意味で貴重である。そして、厳格な入国管理で公用以外の入国がほぼ不可能で、ニュース価値が減じた上に危険極まりない中で、日本人ジャーナリストもいないイラクとイラク人を3年前、移動の自由が一切なかったとはいえ1年継続的に見続けた点である。

イラク戦争の末端を担う出稼ぎ労働者の実情を知りたい著者は、和食の料理人経験を偽り、アシスタントシェフとして取材の意図を隠しながら働く。料理人としての日々の仕事内容記述と、ジャーナリストとして、同僚のイラク人やネパール人たちへのインタビューや、50メートル四方の居住区周辺から見える状況の取材という二つの柱からなっている。周りは一面砂漠の居住区からは危険なので、ほとんど出られないし、爆弾が数百メートル先に着弾するし、夏は気温50度。砂上の牢獄といってもいい精神的に参ってしまいそうな空間で著者は毎日12時間働く。後半は給料の遅配、ボスに昇進してからの運営状況の記述、撤収時のイラク人の略奪など、読むほどにイラクの希望のかけらもない現実をいやというほど思い知らされる。「反米民兵をしているイラク人スタッフもいるから、基地内のイラク人も一切信用するな」というコマンダーの注意は象徴的だろう。

元人質の汚名を着せられた著者がイラク報道への関心を持ち続けていたことに感心した。数十四方メートルの空間から、イラク人と外国人の埋めようのない相互不信、無法地帯ぶり、過酷すぎる生活環境など、様々なイラクの現実が浮き彫りにされていて、優れたイラク戦争のジャーナリズムとして読める。「約1年をかけた非常に濃い内容で新書」、というCPも勘案して☆5。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|0コメント|違反を報告
2010年5月16日
 イラク戦争の民営化を取材するために苦労し、リスクを冒して料理人として潜入・・・・・・フリージャーナリストの真骨頂である。戦争の実態、労働者のグローバルな移動、戦場労働を行う人々の背景が具体的に描かれている。

 民間軍事企業に対しては規制強化の動きが進んでいる。現在のグローバル経済のコスト削減の傾向が戦争のさまざまなオペレーションにも及んでいることにあらためて驚いた。

 日本社会を支配する「愛国心」と「空気」についての論にはうなずける。日本社会の閉塞感を打ち破ろうとする動きは多数出ているものの、現在はいまだこうした動きと「愛国心」や「空気」が相克しているように感じられる。筆者による日本人の多くに見られる戦争へのナイーブな態度、これは戦争を支持していることと同じという意見も鋭い。

 近年、ほんの少しだけ海外の現場を見て、ステレオタイプでナイーブな切り口で現地の状況を論じる「分かりやすい」報道が目立つ。このような報道も直接的ないし間接的に「愛国心」や「空気」を増幅させるものなのではないだろうか。

 日本人の戦場労働進出の可能性についての皮肉を込めた考察は日本社会も経済のグローバル化に大きく巻き込まれていることを気付かせる。経済のグローバル化という現象下において日本社会と戦場はつながっている。そして、このつながりを強めるのも弱めるのも政策とこれに間接的に関わる私達一人ひとりである。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|1コメント1件|違反を報告
2010年5月30日
体を張って、命をかけて書いたルポ。生ぬるい机上の空論を並べ立てる「研究者」の議論とは明らかに異なった迫力と鋭さがある。自らが研究をする上でも、その姿勢を改めさせられる一冊。読んでみて、後悔することは絶対にない。余談だが、安田さんが命がけで取材して、1000円以下というのも、残酷な気もするが・・・。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|0コメント|違反を報告
2016年3月18日
散々日本に迷惑をかけて死ねて安田さんも思い残すことはないと思います
是が非でも日本を貶めたいという強い反日精神を持ち続けた意志のとても強い人でした
日本を「チキン国家」と表現するなどアナキストとしての活動もしておられました
自分をシリアから退避させようとすることだけでなく、シリアで過激派組織に拘束された自分を助けられなかったということで日本がチキン国家であることを表現しようとする体を張ったギャグには感心しました
改めてご冥福をお祈りいたします

当書は反日に殉じた素晴らしい左翼の遺作です
ぜひご一読を
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
|0コメント|違反を報告

カスタマーサービスが必要ですか?こちらをクリック