上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0スケール感があるのはセブの人生を俯瞰させる展開だからだろう
2022年4月8日に日本でレビュー済み
主人公のセブは記憶をなくしながらも何者かに拾われて魔法学校に入学した。しかしそこでの成績は最低で退学の危機にあった。退学になると学んだことや魔法学校にいたことさえ記憶から消される。だが、過去の記憶がないセブにとって、それは生きてきた全ての証を失うに等しい。そこへ学園長から特別実習という課題を与えられた。それは魔法の布教という、反魔法を掲げる教会の勢力を削ぐための最前線だった。
思えば、退学になるさい学んだことからすべてを消されるというのは温情なのだ。魔法が排斥される世界で唯一、それが受け入れられている国、そして魔法学校。だが、世界は魔法を厭う者がまだまだ多数を占める。教会との講和がなったとはいえまだ数年しかたたない中で、中途半端な魔法の知識を残していては迫害の対象になるだろう。
セブにとっては迫害されることよりも、ホルトやクドー達との日々の記憶を失う方が恐ろしいのだ。退学はなんとしても避けたい。だが、魔法使いを狩る者たちセブ達は追いつめられる。そこで明らかになるセブの真実の一端が物語の幕開けを感じさせる。
スケール感があるのはセブの人生を俯瞰させる展開だからだろうか。かなり面白い作品です。