上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0珍しくかつとても面白い
2017年11月18日に日本でレビュー済み
私は本業ではありませんがセイヨウミツバチを飼っています。勤めている会社がCSRの一環で飼いだしたのですが誰も養蜂を知らないしやらないし、言い出しっぺの一人なので世話してます。
セイヨウミツバチを養蜂する上で避けて通れないのがオオスズメバチ。作中にもあるように3匹以上集まると虐殺が始まります。会社は基本土日は休み。ですがお盆明けから11月中旬まではオオスズメバチ対策ということで時間の許す限り会社に行ってパトロールしてきます。彼女らはどこで見ているのか、人が歩き回ってるとそんなに襲ってきませんが人があまりいないと襲撃に来ます。その凄まじさと言ったら・・・。今年は全部で1万匹以上殺られました。本当に数匹で数時間もあれば一群壊滅させられます。
ミツバチを題材にした本は多いですが、そんな恐ろしいオオスズメバチを題材にした珍しい作品。擬人化されたオオスズメバチの一生を生態学的にも余すことなく書いてあります。学術書としてもわかりやすい。なおかつ作品の出来栄えはさすが百田さんと思います。引き込まれてしまいます。
「永遠の0」でも感じましたが生きるということを切なくしかし力強く描いてあります。私にとってはオオスズメバチはセイヨウミツバチを殺す存在ですが、それでも憎く思ったことはありません。彼女らも生きなきゃいけない。オオスズメバチを捉えて殺すことも多いですが正直殺すのは嫌です。養蜂を通して生命の大事さ、生きることの尊さを教えてもらってます。この本は物語として面白いのはもちろん、生きること、種を存続させることの大切さを教えてくれているような気がします。いい本です。おすすめします。