上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0誰も無傷ではいられない
2023年7月10日に日本でレビュー済み
アニメの放送と同時に刊行、という作者の気合のうかがえる最新刊。
今回は今まで縁の下の力持ち的な活躍だった、ガイがメインの話になっております。
誰もが生い立ちや内面に一癖も二癖も抱える剣花団メンバーの中で、陰の無い明確な癒やし枠だったガイですが、この巻でようやく「魔法使い」らしくなってきます。
「太陽の匂いがする」とまで言われる癒しキャラをそっちに持っていくのか……と驚愕する反面、適正としては納得がいく方向で、結末のドロドロ感まで含めて、実にガイらしいエピソードだったな、と思わざるを得ないのが、中々に悔しいところです。
後は、今巻の台風の目こと、大賢者ロッド・ファーカーの登場ですね。
今までの内容だと、この世界の強い奴らは大体キンバリー出身なのでは……?
という事で、キンバリーが世界を牛耳っている疑惑があったのですが、キンバリー出身以外の強者が出てきて、外の世界にもキチンとパワーバランスがあるんだなと妙な安心感を覚えました。
まあ、だからといってロッド・ファーカーがまともかと言えば……いや、以外とまともなのだけれど、普通に良い事してるのに、キンバリーでそんな事するのはおかしい、と不穏な雰囲気になってるのは流石に酷くて笑いました。
他にも、取り返しの付かない出来事が沢山起こるのですが、その反面で、まだ取り戻せるものはある、という事も繰り返し語られます。
彼らがこの先何を得て、何を失っていくのか、不安に包まれながらも目が離せない、そんな12巻でした。
多少人は選ぶのですが、圧倒的に面白いので、アニメも合わせてもっと盛り上がって欲しいです。