上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.0語り手が変わるのはいいが、扉子が聞いた話と読者が読む話が違うのが不自然
2018年9月29日に日本でレビュー済み
大輔と栞子の子供の扉子が登場。栞子が扉子に本にまつわる話を語る形式なのだが・・
4つの本にまつわる話とその合間に栞子と扉子のシーン。
問題は栞子が度々と
「子供には話せないことがあるので伏せ字ばかりの本のよう」
といっているのに、実際に読者が読む文章では隠している部分はない
栞子が扉子に語った話と、読者が読んでいる文章が違うのだ。
扉子が「あんまり面白くなかった。よくわかんない」といったときに聞いた話はどんな話なんだろう。
私達読者が読んだ話のうちどこが伏せられて、どこは話したのだろう。
なぜこんな不自然な形式にしたのか理解できない。このビブリア古書堂の事件手帖シリーズをずっと読んできた読者としては、4つのお話自体はなんの不満もない。だが栞子が扉子に語る話と読者が読む話が異なるといった複雑なことをする理由がわからない。
そんなことをするくらいなら、大輔と栞子が過去の思い出を語るだけの形式のほうがスムーズでよかったのではないだろうか。
扉子を出したかったからだろうとは思うが、その割に扉子が活躍することもなく、ただ読者に違和感を感じさせるだけの存在になってしまっている。
これからもこういったスピンオフは続けて出してほしいとは思うが、もっとシンプルなものを期待したい。