カスタマーレビュー

2014年8月27日に日本でレビュー済み
主人公のフォスは、新しい体を手に入れて強くなったというのに、以前よりも脆く、儚くなったように思えた。
それは恐れを知ったフォスが、そこから逃げ出すこともできず、自分を忘却することでしか日々を過ごせなくなったからだろう。

冬の孤独を映すように、フォスは闇の中でさらわれたアンタークの幻を見、春の兆しにほころぶ花を見て「怖い」とつぶやく。
2巻までに比べれば正直暗いし憂鬱な展開かもしれない。

けれど次の瞬間、「怖い」とつぶやいたフォスの目に合金の涙があふれ、黄金とプラチナでできた液体金属が朝日に照らされ、静かに頬を流れていく。

なんて美しいシーンなんだろうと思った。
この描写は、仲間が容赦なく殺される残酷な世界で、登場人物が宝石だからできる唯一のものではないだろうか。

仲間の宝石たちとワイワイやってる感じももちろん好きだ。
でもこの3巻は圧倒的に美しい。
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商品の詳細

5つ星のうち4.7
星5つ中の4.7
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