カスタマーレビュー

2012年8月28日に日本でレビュー済み
この作者には、”精神のようなもの””心のようなもの””物語のようなもの”は描けても、決して精神も、心も、物語も描くことはできない、さながらクリスティであり、壯大ないかもの、事後の異物であり、しかしその事後を辿るその作業を何の苦もなくさせる、先天的才能がある、この”非凡な平凡”さこそ、現代の少年漫画なのである、ただし、肝心の少年たちは置いてけぼりだが。
ニーナは化け物に変えられる、父親が変えたわけだが、そこに納得の出來る動機も、悲劇性、あるのはむしろ喜劇だが、悲劇などなんらないにも關らず、少しの油斷でその空虚を見逃し、自然にこの世界の宇宙原則、商業主義という名の大衆主義を受け止めて、”感動”してしまいかねないこの魔力こそ、この作品を多い盡くす總てである、何ら描いていないにも關らず、何かを描いたかのような満足感を、作者に感情移入することで我々は得るのだ。その魔力を持っていることは、むしろ平凡さの証であるが、しかし、何より平凡であることこそもっとも非凡なことなのだ、おぞましいほどに。
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5つ星のうち4.8
星5つ中の4.8
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