カスタマーレビュー

2013年4月20日に日本でレビュー済み
1〜6巻までを読んだ、まとめレビューです。
安彦氏のORIGINが大好きなファースト世代の私としては、1巻を開いた時「人物の絵が稚拙だな」という印象は否めませんでした。
現在の漫画界からすると長谷川氏はお世辞にも絵が上手い部類とは思えませんが、「動き」の描写はなかなか巧いと感じる。
読み続けていくと慣れるというか、ポジティブな15才の少年が主人公なので、次第にその絵柄で合っているような感覚になりました。
それでもガンダムの作画には相当の労力を費やしているのは伝わってきます。

祖父と父が起こした戦争を孫のベラ・ロナ(セシリー)が終結させたものの、その陰で暗躍する木星帝国の存在に気付いた彼女は、
シーブックと共に戦いを継続する道を選んだ。舞台はUC0133、コスモバビロニア建国戦争(劇場版F91)からちょうど十年後の話。
物語の大筋として、旧貴族主義勢力の一部やサナリィから支援を受けながらのゲリラ戦法とはいえ、
大型高性能母艦1隻と新型ガンダム2機程度の戦力で木星帝国とラスト近くまで戦い続けるというのは、如何なものか?
それには木星帝国側は物資が乏しく貧しい小さな国家という前提だけど、次から次へと新型MSやMAを投入してくるし、
ラストには木星帝国自前の超巨大戦艦ジュピトリスと複数の超巨大MAが出てきて、完全に地球連邦を圧倒しちゃってます。
最早お約束となっているような連邦政府の怠慢無能ぶりは、逆に微笑ましい。
それ故にシーブック、セシリー、トビア達の活躍に焦点が当たるので、多少の無理や疑問を感じつつも
この漫画は少年の冒険活劇だと理解すると「これはこれで良いかな・・・」という感想に至りました。
私がこの漫画を購入した動機の一つに、ザビーネが劇場版F91の後どのように行動したのかに興味があったからですが、
クールな貴族主義信奉者を装っていても、実は単にベラ・ロナに拘っているだけの男に見えてきた。
F91劇中で、嫉妬に燃えるアンナマリーの「でっち上げの名前がそんなに欲しいのか?」というセリフは案外図星だったのかと思う。
しかもザビーネの読みの甘さは失笑もので、私の中でイメージを重ねていたパプテマス・シロッコに遠く及ばなかったのが悲しい。

この作品のシナリオは冨野氏によるものですが、「ニュータイプ」という概念には余り触れていません。
舞台となるUC0133年代において、スペースノイドの間でもジオン・ダイクンはとっくに過去の人で、
作中でニュータイプという単語をよく使うのは、一年戦争時代からのベテランパイロットぐらいというのが、なかなか興味深い所。
主人公のトビアはニュータイプ云々ではなく、地球から生まれた人類の原点を見つめ直す存在のように描かれています。
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5つ星のうち4.7
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