カスタマーレビュー

2020年10月2日に日本でレビュー済み
鬼殺隊の面々は、たいてい過酷な昔を持つのだろう。冒頭、伊黒は、戦いに戻るなかで自らの過去を振り返る。鬼との凄惨な記憶は、しかしやはり柱としての活躍の原動力であったことが顕にされる。彼もまた、鬼を滅することで自らの存在の罪深さを贖っていた。代替行為でようやく立っていられたのかもしれない。

大正コソコソ話には伊黒の、甘露寺への想いが綴られるが、漫画という表現方法からは逸脱しているにも関わらず、伊黒の生きざまをまざまざと立体的に見せていた。

生き残っている柱たちに勝機は見えず、ただ一分一秒を闇雲に稼いでいる状態だったが、珠世の残したある術によって転機が訪れる。そして炭治朗は長い眠りから醒めたのだった。

縁一が舞った日の呼吸の型の記憶は、炭治朗を確実に変えていた。が、無惨はいまだ強すぎた。そして。。。

生きることのみに固執する生命体がどうなっていくのか、我々は息を詰めて凝視していくことになるのか。無惨のなかで息づく珠世の高らかな笑い声が、聞こえるようだった。
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