カスタマーレビュー

2011年10月16日に日本でレビュー済み
 星野氏の写真を見てもう少し詳しく知りたいと思い購入してみました。著者の講演をまとめた本です。アラスカに行き生活するようになった経緯、アラスカで目にする生物、植物、季節の変化、オーロラ、白夜などスケールの大きな地球規模の自然現象、エスキモー、インディアンなどそこに住む人々の出会いや暮らしぶりが描かれている。

 自然の厳しさのなかで冬から春になるときの季節の変化に喜び、オーロラの美しさに茫然とし、氷河が突如して割れることに恐怖し驚き、グリズリーやクジラの生態と著者との不思議な体験など読んでいて興味がつきない。表面的な自然の美しさもあるのでしょうが、人が失いかけているものが手つかずで残っているものから受ける刺激、そこで暮らす人々との交流は豊かで著者に生きていくことの実感を与えていくのだろうと推測されます。
 
 情報が飛び交い、分業化された仕事で生活する私たちに、人間らしく生きていくということはどういうことなのかという示唆を与えているのではないだろうか。個人的には、自分がなんて特殊な生き方をしているのだろうと感じたし、その特殊さを常識だと勘違いしていたと感じました。そして、一歩引いて自分の生活の在り方を見つめることができるようになったのが収穫でした。星野氏がアラスカに惹かれた理由がわかったような気がしました。講演をまとめたもので、10章あります。それぞれ独立していますが、似たような話題が何度も登場します。本の最後で池澤氏が解説していますが、時間をおいて読むといいのかもしれません。そうすれば、文中にあった印象深い言葉を自分に引き当てて考え深めることができるからでしょう。お薦めです。
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