カスタマーレビュー

2021年2月19日に日本でレビュー済み
本巻で最終巻。巻末おまけ漫画のコメントによると著者はもともと「10巻以内で終わらせる予定」だったそうですが、その割には割かなくて良い部分に枠を割き、最終巻は色々すっ飛ばして駆け足で終わったような打ち切り感は否めないです。1556年の謙信出奔のエピソードからはじまり、途中何年も時間を飛ばして、最終巻はほぼほぼ謙信VS信玄のクライマックスである「第四次川中島合戦」の描写(独自解釈含む)に終始し、エンディングを迎えます。山場である川中島合戦の描写についてはなかなか面白く漫画としての盛り上がりもありましたが、やっぱり駆け足な感じはしたかな…「謙信女性説」と「謙信と信玄という2人の人物の物語」に主軸を置いて、他をできるだけ余計なものは出さない、というのもわかるんだけど、結果、敵役である武田家の描写も薄いし、前半の強敵の1つである北条家や後半の強敵である織田家などが全く描写されないのも寂しい。(北条・織田はまだしも、上杉・武田の家臣連中はもっと描写割いても良かったんじゃないかなあ)女性謙信という「個」の描写には凄く丁寧に時間を割いて描いている反面、脇を固める上杉家臣や敵役の武田家の描写が後半に行くにつれ簡略化され、扱いが無いも同然なのがなんとも。後半に行けば行くだけ謙信の1人舞台みたいな感じが強くなっていくんですよね。そこに感情移入ができるか否かで物語に対する没入感は変わるんだろうけど僕は感情移入できませんでした。もっと上杉家中の連中がワチャワチャしてるの見たかったと思うだけに残念。あとまあ別に謙信が死ぬまで続ける必要性もなかったんだろうけど、やはり川中島をクライマックスとして事実上「ここで物語はおしまい」とするのもやっぱ寂しい部分はあったかな。「女謙信」の物語をアピールするためには必要だったんだろうけど、宗謙や光秀との恋愛描写にあそこまで枠を割く必要あったのかなあ…って思ってしまいますね。色々期待していただけでに「ここで終わっちゃうの?」って寂しさと「【女・謙信】【義の人・謙信】に軸を置く余りに他の人物描写が薄くなったり、結構強引な解釈があったなあ」ってとこがもったいなかったなって感じはしました。個人的な見解としては9巻で「ちょっと盛り下がったけどここから盛り返すかな?」で10巻は「川中島は盛り上がったけど、ここで力尽きたかあ」ですかね。「その後のメインキャラ」みたいの見たかったなあ…信玄ですら最後何も触れないまま終わるし…
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商品の詳細

5つ星のうち4.5
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