カスタマーレビュー

2017年2月26日に日本でレビュー済み
道満先生の作品に共通するシュールな世界観。
大好きです。
読者の邪魔にならないよう伏線を淡々と張りつつ、群像劇のように複数の登場人物の視点で物語を展開をしていくことで世界観を広げていく。
このニッケルオデオンのシリーズもそうですが、特にヴォイニッチホテルなどはそれが顕著に現れていて、
読み手としてはちょうど気になっていた所に、ズバリ知りたかったところを知れるという展開が続いていき本当にテンポがよくて飽きないのです。

キャラクターも線がシャープで人物に影があまりないディフォルメした可愛いイラストのような質感。
なのに雑ってワケじゃなくてすごく丁寧に描かれています。
ムダが一切なくてスッキリして可愛くて読みやすいことが、様々なシュールさを違和感なくすんなりと受け入れさせてくれます。

ムダがないのはセリフだって同じ。
例えば、この青に収録されているScene2『迷子のチーコ』ですが

1ページ目
「ごめんユウくん。おくれちゃった!!」
「まーた道に迷ったのか?」
「うん……」
「もう映画間に合わねーな。」

2ページ目
「チーコ何書きこんでんだ?」
「目印! 今度迷子になったときのみちしるべ」
「このクロってのは?」
「ノラ猫。いつもここのヘイの上にいるの。」
「いつもはいねーだろ!」
「いるよっいつも」
「ほらね。」
「……ホントだ。」

たった2ページで人物の特徴と、これから何か巻き起こりそうな展開を予期させてくれます。
しかも実に淡々と、サラッとしたものです。それがいいんです。

このムダのない完璧なストーリーテリングでシュールな世界にご案内された私は、今回もこの道満ワールドを満喫することができました。
この青だけでも楽しめますが、赤と緑もこの不思議な世界の繋がりを感じさせてくれるので絶対に買ってよんだほうがいいです!
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商品の詳細

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