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2012年2月20日に日本でレビュー済み
前巻においてトルフィンに変容の予兆があった。
あの尖っていたトルフィンが腑抜けたようになってしまったことを嘆く読者な声もあったが、この虚脱状態は描かれなければならない大事な局面だった。幼いトルフィンを突き動かしていたのはアシェラッドへの憎悪であった。だがその勇猛さは制御の利かない稚拙な暴走した力と感情だった。仇敵アシェラッドがあのような死にかたをした時、暴走する力と感情の目的が失われのだ。
だが、奴隷編の長い沈黙は父トールズの如く力と感情を統御した真の勇者として再生するための熟成期間であったといっていいだろう。
前巻にあのような表現があったので、一気にトルフィンが成長、開花するかと思っていたが、この胎動にはまだもう少し時間がかかるようだ。

むしろ、この巻の主人公は変貌したクヌートである。
王の王たるため、王として君臨しはじめたクヌート。
時代は武力(少なくとも個人の腕力)の時代を過ぎ政治的支配の時代に移り変わりつつある。

その王たるクヌートと再会するとき、トルフィンは以下なる「真の勇者」に変貌するのであろうか。
「王たる王」と「勇者たる勇者」の対峙が待ち遠しい。

舞台は整って来た。
次巻が楽しみでならない。
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