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ベスト50レビュアー
2020年4月11日に日本でレビュー済み
 本作品は長尾景虎=上杉謙信女性説に即して、景虎/謙信の事績を「性差・ジェンダー」を物差しとして解釈して行く。このような本作品の核心について本巻では作者による解釈とそれに基づく想像の飛躍が描かれている。。本巻で描かれた「善光寺」のエピソードなど典型的で「女性説」でなければ素通りされてしまうところが非常に重みのあるエピソードとなっている。こういうところが非常に独創的で趣深くとても面白い着想なのだが、一般的な歴史ミリオタ的な戦国もの、あるいは恋愛ものと、作品の意匠に関してはそれぞれに通じているところがあるのに、作品の醸し出す気配はそのどちらとも全く異なっている。そういうわけで確立したシャンルの作品としての手慣れた面白さを本作品に求めてしまうと、戦国ものとも恋愛ものともどっちつかずに中途半端と感じる。しかし見方を変えれば作者は既存の戦国ものにとらわれない新しいジャンルを開拓しつつあるのかもしれず、筆者が感じたどっちつかずさは、作品がどうこうよりも筆者の感性が硬直化していることの現れとも思えてしまう。
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5つ星のうち4.4
星5つ中の4.4
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