カスタマーレビュー

2013年12月25日に日本でレビュー済み
 とにかく過去編になってから急につまらなくなったように思います。
 女神編まで(19巻まで)は、何度読み返しても飽きないくらいに面白かったのに、いったいどうしてしまったのでしょう。
 これまで張ってきた伏線を回収することを意識しすぎて、読者が楽しむのではなく、作者が楽しむ作品になってしまったように感じます。エンターテイメント性を全く感じることができないのです。

 今までは程よい長さで完結し、それぞれのヒロインエピソードにメッセージ性があり、どのキャラクターも活き活きしていて好感が持てましたし、共感もできました。
 しかし20巻からの過去編では、変にストーリー性を打ち出したせいか、やたらと長く、話に先が見えず、惰性で呼んでいる感が拭えません。
 やはり致命的なのは、桂馬がまともに「攻略」をしなくなったからだと思います。
 今までは「攻略」に作者さまの独自性があり、それに付随する女性キャラクター達の立ち回りが非常に魅力的でした。嫌いなヒロインは一人もいません。
 ですが過去編では、無駄に人が死んだり、ドクロウの思惑が必要以上にややこしく絡んできたり、全体的に暗い雰囲気で桂馬が中心でない話が続くため、読む気が萎えてしまうこともしばしば。
 これまでは笑って流せていた、「ゲームではそうなんだ」という桂馬も迷ゼリフも、「攻略」をしない過去編においては単なるご都合主義でしかなく、手抜きとすら思えてしまいます。
 特にオーブは重要なキーアイテムなはずなのに、その説明も取り扱われ方も非常にぞんざいで苦笑するしかありませんでした。
 もう昔のように、「神兄ぃさまバカだけどカッコイイなー」とか「エルシー健気でかわいいなー」とか、そういう軽いノリで楽しむことはできないのでしょうか。

 19巻で神エンドを迎えた後、いったいどういう続き方をするのかと期待が大きかっただけに、この展開には正直ガッカリです。
 個人的には、ちひろや、女神が入ったキャラクター達との掛け合いが見たかったです(過去編のあとにやるのかもしれませんが)。
 過去編での楽しみは「The Present Time〜」のタイトルがある話だけとなってしまいました。それ以外は、なんか比較的どうでもいいです……。

 私の中で、小阪ちひろは最高のヒロインでした。彼女ほど人間味に溢れたヒロインを私は他に知りません。『神のみ』の設定があったからこそ、彼女をあれだけ魅力的に描けたのだと思っていますし、それを書き上げた作者さまを心から尊敬しています。
 「バイバイ」のあのシーンと、ライブでの涙のシーンは、何度読み返しても、せつな過ぎて涙が出てきます。
 これだけの実力を持った作者さまが描く物語ですので、単行本はこれからも買い続けるつもりですが、もう少し初心に立ち返ったストーリー展開にしていただけると嬉しいです。

 大変厳しい感想となりましたが、19巻までは『神のみ』の大ファンだったので、ついこのような内容となってしまいました。
 不愉快に思われた方がいらっしゃいましたら、まことに申し訳ありません。
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