カスタマーレビュー

2012年9月6日に日本でレビュー済み
全巻通しての感想です。
考古学者カーターによる、ツタンカーメンの墓の発掘の話。

前半は「封印」という題で少女雑誌に連載され、完結しないまま、一度この題で単行本も出版もされています。
のちに、後半が雑誌を変えて(歴史・SFもの中心の青年誌)連載され完結し、前半と通して「ツタンカーメン」と改題された、と記憶しています。
このためか、前半と後半で、ずいぶん雰囲気が異なります。

前半は、考古学者カーターがツタンカーメンの霊に導かれるように、不可解な出来事や、謎の少年に出会いながら、発掘に取り組む流れで、幻想的。
後半は、政治的取引き、スポンサーとのかかわり、想いあう女性との別れや彼女の犠牲を背景として、考古学者としての執念、根気でツタンカーメンの墓を発見する流れで、かなり現実的。
通して読むと、どこかちぐはぐな印象を受けます。

まっすぐに勤勉に発掘に取り組む主人公や謎めいた少年が魅力的。エジプトの歴史や発掘事情、ミイラや副葬品などの解説も興味深い。話の流れもスムーズで引き込まれる。ツタンカーメンの墓の中が明らかになるシーンは輝きが見えるようで、心を打たれます。
前半は前半の、後半は後半の魅力がある本だけに、これが掲載誌が変わらなかったらどうかと思わずにはいられません。
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商品の詳細

5つ星のうち3.7
星5つ中の3.7
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