カスタマーレビュー

2018年8月1日に日本でレビュー済み
「あなたは扉ですか?」
同著者の「バベルの図書館」に出てくる名台詞だ。
惑星クローゼットではこのモチーフが変奏される。しかも、限りなく恐ろしい形で。
「扉」になるのは、中学生の少年少女。
おぞましい何かが、「扉」となった彼らを通って、この世界にやってくる。
中学生達は罰を受ける。過ちを犯したわけではないのに。
その罰とは、おぞましい異形の存在に肉体を乗っ取られ、
殺人に―なかんずく愛する人の生命を奪うという行為に―荷担するというもの。

そんなつもりがなくても、自分が悪を体現してしまうかもしれないというのは、
同時代的なオブセッションではないだろうか。
特にインターネット社会では、
自分が引き金を引いてしまったことにすら気づかないような過ちだって、あり得る。
そういう意味でこの作品の悪の描き方は、とてもリアルなもののように感じる。

彼らは何故、罪なき罰に苦しまなければならないのだろう。
たぶん、彼らは我々の身代わりになっているのかもしれない。
物語の登場人物には、そんなところがある。

愛海もフレアも、この巻では逞しくなった。
おそらくクライマックスであろう第三巻がとても待ち遠しい。
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5つ星のうち4.6
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