カスタマーレビュー

2018年10月28日に日本でレビュー済み
第3巻まで読んでの感想です。
物語の概略は、女子高生の二人が日常を過ごしながら、不思議な出来事や道具によって翻弄される、各話完結のシリーズになります。概略の要素に加えて、そのタッチも『それでも町は廻っている』(石黒正数) に似ていますが、これは氏のところで著者がアシスタント経験があるためのようです。

本作を読んだ最初の印象は「サブカル好きの美大生が、敢えて師匠と似ないように意識して描いた漫画」といったものでした。一コマ一コマに違和感のある小道具を盛り込み、「私はアイデアが多彩なんだ」とアピールされているようで。また、過度にグロテスクな化物を登場させ「こんなのは『それ町』には出て来ないだろう」と誇られているようで。著者のタッチは線が細いのが特徴ですが、それすら、丸い線が特徴の師匠と差別化するためにやっているように思えました。

ただ、そういった面が著者の中にあったかなかったかは定かではありませんが、徐々にその作風に読者の方が慣れていくと、「何でもありの世界観の中で、普段意識することの少ない感情や感覚を読者に思い起こさせる漫画」になっていると、認識を改めました。著者の初連載作品ということもあってか、本作の中でいろんな作風の各話を作られていることも、物語に奥行きを持たせ、全体として成功している印象を持ちました。

きちんとオチが付けられていない話もあり、決して完成度が高いとは言えませんが、瑞々しい才能に溢れた本作は、十分にお勧めに値する作品だと思います。

第2巻は登場人物が多くなり、より広い視野で世界の不思議を描くようになっています。
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