カスタマーレビュー

2019年8月12日に日本でレビュー済み
10年くらい前に井沢元彦にはまって、著書を読みあさってた事がある。
ここ最近は少し熱が冷めてあまり読んでなかったのだが、久々に本書を読んでみたらやっぱり面白かった。
また井沢熱がぶりかえしそうだ。

小難しい歴史上の事件やシステムが井沢氏の手にかかるとスッキリとよくわかる。
今回僕が一番スッキリしたのは荘園制度についての説明。
高校生の時に日本史を選択していたのだが、荘園とは何かというのがよくわからなかった。
参考書とかを見ても小難しい説明がダラダラと書かれてるだけで、どういう制度なのかなかなかイメージがわかなかった。
しかし、井沢氏の説明で数十年来モヤモヤしてたのがすっきり解決した。
端的に言えば「荘園とは藤原氏がつくった脱税システムだ!」って事だ。
実際は色々細かい説明が他にも必要なのだろうが、こうはっきりまとめてくれるとわかりやすい。

本書は天皇を中心に日本の歴史を語っているのだが、天皇についても僕の子供の頃からの疑問をすっきり解決してくれた。
学校で歴史を学ぶとき、藤原氏が権力を独占し、天皇の影に隠れて国家運営を好き勝手したいうのを学んだ。
さらには平清盛とか、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康なども天下をとって国家権力を手中にしたというのを教わった。
そこで、子供なら当然の疑問が出てくる。
それは、
「そこまで権力を手中にしてるなら、なんで、天皇を殺して自分が天皇にならないの?名実ともに日本のトップになればいいじゃん。」
って事。中国やヨーロッパならそうなるはずである。自分が新たな皇帝になり、新たな王朝をつくるはずである。
僕はこの疑問を小学校の先生に尋ねた事があるが、上手く答えてくれなかった。
この疑問にも本書は明確な説明をしてくれている。
「天壌無窮の神勅」がその理由。
戦前は誰もが知ってる事だったが、戦後はこれを教えなくなった。だから教師も僕の疑問に答えられなかった。
でも、「天壌無窮の神勅」を知らなければ、日本の歴史を理解するのは不可能だろう。
「どんな権力者でも天皇の血統以外の人間は絶対に天皇にはなれない。」という大前提で、日本という国は運営されてきた。
良いとか悪いの問題ではなく、その大前提で国家を運営してきたのは事実である。
それを教えないでいる今の歴史教育ってどうなんだろうって疑問がわく。

とにかく名著である。
歴史学者とはまったく違う視点から日本史を解釈して説明してくれ、しかも面白い。
やっぱり井沢元彦は凄い。
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