カスタマーレビュー

ベスト50レビュアー
2021年2月13日に日本でレビュー済み
初期のダンジョン飯はハイファンタジーながらコメディ、そしてグルメな漫画だった。お金がないから仕方ない!という大義名分を得て、瞳孔開きっぱなしのライオスがセンシの指導の元に魔物食を実行し、マルシルとチルチャックは嫌々つきあわされ、そんなズレと緻密な異世界を描いたゲラゲラ笑える作品だった。

それが当初の目標であるレッドドラゴンにたどり着いた頃に風向きが変わってくる。ファリンを救うには禁術を用いるしかない、そう知ったライオスは迷わず決断する。そしてファリンは蘇った、迷宮に取り込まれた状態で。
それでも読者の心情としてはライオス側だった。ライオス達がいいやつだからである。だが他パーティー達の徹底した拒絶で、ライオス達の決断はこの世界では通じない理屈なんだと読者も思い知る。それを告げたのが他ならぬシュローであることが、どれだけ深い問題なのかを表している。

地上に戻ることができなくなったライオス達は、やむを得ず迷宮の深層を目指す。その合間にさらに状況は変化していき、これまでに散らばっていたピースが次々に収まるべき場所へ収まっていく。そうなった時、これまで見てきた全てがひっくり返った。提示されていた情報は1巻から何一つ変わっていない。変わったのはこちらの見方だ。笑えて好ましく思っていた全てが実は危うい側面を備えており、ライオスが迷宮に囚われたら危険だと理解できてくる。
それでも、それでもライオスの味方をしたいのだ。ずっとライオスたちを追ってきた。お人好しと言ってもいいくらいで、でもそれは人間に対して無関心だからで、それでもライオス排除には納得できない。

と、まるで我が子達を見るような心情でヤキモキしているのに、当のライオス一行は1巻から変わらないwおま、いくらなんでもヤアドを便利に使うなwしかもマルシルー!!!
で、腹を抱えて笑ったところで明かされるマルシルの願望……これ、あかんやつや……。ライオスよりマルシルがヤバい。獅子の本当の狙い、こっちでは?
その後もシリアスとギャグが交互に押し寄せて、いやもうすごい。そしてとんでもないところで11巻へ……次巻まで待ちきれるかなあ。
65人のお客様がこれが役に立ったと考えています
違反を報告 常設リンク

商品の詳細

5つ星のうち4.8
星5つ中の4.8
3,452 件のグローバル評価
星5つ
85%
星4つ
12%
星3つ
2%
星2つ 0% (0%) 0%
星1つ 0% (0%) 0%