カスタマーレビュー

2018年8月24日に日本でレビュー済み
個人的にはつげ義春の「無能の人」と並ぶ座右の名作。作者本人の心の動きも印象深いが、他の入院患者の描写が実に秀逸。一人一人が生身の人間としての重みをもって描かれている。ふとしたはずみで「日常」から逸れてしまった人間の悲しさとたくましさが、作者のあたたかい(時にシニカルな)眼差しでもって語られる。そして読んでいるうちに私も含めて私の周辺にも似た顔がいることに気づかされる。私達の日常も実は「非日常」と紙一重の世界なのだと考えさせられる。ラストシーン、退院した作者が雑踏の中で将来の不安を胸に曇り空を見上げるカットは素晴らしい。
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5つ星のうち4.5
星5つ中の4.5
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