カスタマーレビュー

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2014年10月12日に日本でレビュー済み
ナンセンスギャグで満ち満ちています。楽しいような、不安なような散文詩のような作品集です。
日常を模した不条理世界を淡々と楽しげに描いているのがかえって不気味。
昔からその傾向はあったが、今回は一皮むけたような恬淡とした味に仕上がっている。
やけくそ天使や不条理日記とかならもっとエロがあったが、そこらへんが枯れた感じだろうか。
それゆえか何度でも読めるし、そのたびに違う創造が膨らむ。ただ、寝る前に読むと変な夢を見てしまう。
気に入った、あるいは気になったのはp177の味噌漬けの話し。味噌漬けと言っても自分が味噌樽のの中で目覚めるのが発端。
樽から出て体を洗っても味噌くさい。試しに腕をかじったらこれがうまい。勢い一人酒盛りで骨と内臓だけになって眠りこける。次に気付くと……という話。怖い話なのだろうが、どこかうらやましいという感情が湧くのに気付く。そのことの方が怖い。
読者を自分自身の心の闇に自分から入り込ませる恐ろしさは昔のままです。でも、これを続けるとまた厳しいことになる。
吾妻先生には寡作で構いませんから長く作品を出していただきたいです。
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商品の詳細

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