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2010年12月19日に日本でレビュー済み
 修羅場になっていい話だ。それなのにホッとする話になる。本書はカサついた心を癒してくれる作品といえよう。
 四姉妹の物語である、といっても違う。彼らは父を寝とられた異母兄弟である。その父は死に、遺産を分けなければならない。ここは修羅場なのか。いや、そうではない。四姉妹は相手の気持ちを思いやっている。
 例えば、父の葬式で、一度も泣かなかった異母兄弟のすずに、長女は言った。「ありがとう。あなたが父の世話をしてくれたのね。」すると、すずは両腕を投げ出し、蝉の声をかき消す泣き声をあげる。“ここは安心な場だ”と思った。修羅場を超えた彼らだから、“ありのまま”を受け入れられるのだ。だから相手の辛さを思いやれるのだ。
 疲れて眠れない夜に、本書を読むと良い。いや、ホッとする嬉しさに、夜更かしとなるかもしれない。
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商品の詳細

5つ星のうち4.5
星5つ中の4.5
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