カスタマーレビュー

ベスト1000レビュアー
2018年4月2日に日本でレビュー済み
音作りとは面白いもので
全く同じ音は作ることが出来ない
今の時代では録音・電子技術が高度化されて
同じ音の繰り返しが再生可能ではあるが
全く同じ音を「奏でる」ことは未だ出来ないであろう

本作に登場する一人の天才少女は
その「音の再現」が可能な人物だ

その弊害として彼女が背負った宿命は極めて重い

なぜなら
彼女は常人の感じる何倍もの「聴覚」を有しているからだ

それは音楽のみならずありとあらゆる生活音
そして我々が何気なく発する「声」にも言えること

彼女は「言葉の嘘」も聞き分けられてしまう
人の心も「声色」で判断できてしまう

彼女は日常生活を普通にすら送ることが出来ない
そんな彼女が不器用で音作りに真っ直ぐな主人公と出会う

主人公もまた周囲の気遣いや作った笑いを嫌悪する
真っ直ぐで偽ろうとしない生き方は
我々の社会では爪弾きにされ嫌悪される
言うなれば彼女と彼の出会いもまた必然であったのであろう

主人公が目標とする音を少女は当然のように奏でる
この辛さ、悲しさ、想像もし難い
なぶられ、唾を吐きかけられた方がまだマシである
当たり前に才能を発揮する天才
それを目の当たりにして努力する凡才は何を見るのか

音を花火のように描く面白い演出技術は
一見の余地が十分にあり
本作のように意趣深い作風は映像化することで
何倍にも美しいものになると思われる

漫画としてそして作品としても面白い可能性を秘めている
ただもう少し外に開けた雰囲気
窓を開けた時に入ってくる
そよ風のような爽やかさが欲しい
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
違反を報告 常設リンク

商品の詳細

5つ星のうち4.7
星5つ中の4.7
11 件のグローバル評価
星5つ
92%
星4つ 0% (0%) 0%
星3つ 0% (0%) 0%
星2つ 0% (0%) 0%
星1つ
8%