カスタマーレビュー

2005年2月20日に日本でレビュー済み
全4巻からなるコミックスなので、3巻のみについてはコメントし難い。
巫女が国を治めてきた卑弥呼の(女権)時代から、武力と知恵・狡猾さで民を支配する男権時代への移行を、うまく描いている。
舞台は、邪馬台国の巫女の血を受け継ぐ少女が住まう琉球から、彼女の旅立ちと共に、九州北部の古代国家・伊都国(邪馬台国のうちの1国)へ。狗那(韓国)との戦乱が続く時世の中、伊都国の4人の王子達は1つにまとまるどころか、互いに牽制しあい玉座争いをしている。やがてそれは、敵国狗那も呼び込んでの内戦へ。
現在も調査・追究が続いている古代史はもちろん、当時の風俗や習俗などもなかなかよく研究され、また想像力豊かに描かれている。
この作品の中で、歴史を大きく動かしていくのは、山岸氏の想像力の産物なる人物・不遇の王子「狗智日子」だ。恨みあいが続く狗那と伊都の間に生まれた、彼の孤独と傲慢に向かって働いていく聡明さが光っており、悪党の一言で、読書は彼を見捨てる気になれない。暗い美しさが滲む、こういう男が確かにいたかもしれないな・・・と思わせる。こんな虚構の中のリアリティが、山岸氏ならではの作品力だ。
さいきん新刷文庫も登場している。新刷はあとがき付。旧刷にはあとがきは無いが、新刷よりも少し大きめのサイズで読むことが出来る。
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商品の詳細

5つ星のうち4.6
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7 件のグローバル評価
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